2026年上半期に在留資格「経営・管理」で新規入国した外国人は635人で、前年同期から80.9%減少したと、共同通信が10月16日に報じた。FNNも同日、635人、8割以上の減少と伝えている。2025年10月の要件厳格化後の動きを示す数字として注目されるが、申請や許可の件数とは区別して読む必要がある。
新人記者ナルカ


共同通信とFNNが報じた人数
| 対象期間 | 2026年1~6月 |
|---|---|
| 在留資格 | 経営・管理 |
| 新規入国者数 | 635人 |
| 前年同期比 | 80.9%減(共同通信) |
| 報道日 | 2026年10月16日 |
2025年10月に要件を改正
入管庁の案内によると、「経営・管理」に関係する上陸基準省令などの改正は2025年10月16日に施行された。共同通信とFNNは、新規入国者の減少について、この要件厳格化の影響とみられると説明している。
ただし、今回報じられた減少率は、制度改正以外の要因を除いた政策効果の推計ではない。審査の状況、申請の動き、入国時期の変化まで、この人数だけで説明できるわけではない。
申請・交付・入国・在留を分けて見る
| 指標 | 読み取る対象 |
|---|---|
| 申請件数 | 申請手続きを行った件数 |
| 在留資格認定証明書の交付件数 | 証明書が交付された件数 |
| 新規入国者数 | 新規入国として集計された人数。今回の635人はこの指標 |
| 在留外国人数 | 特定の時点で国内に在留する対象者の人数 |
同じ在留資格を扱っていても、対象期間や手続きの段階が違えば、増減率は一致しない。635人を許可率の分子に使ったり、既に国内にいる経営者が同じ割合で減ったと解釈したりすることはできない。
既存の在留者には更新時の説明も必要
入管庁は改正前から在留している人について、施行後3年間の更新申請では、新基準を満たさないことだけを理由に不許可とはしないと案内している。一方、経営者としての労働関係法令の遵守、社会保険等の加入・納付、必要な許認可なども確認すると説明している。
新規入国の減少と、国内で事業を続ける人の更新審査は、対象も確認事項も異なる。今後の検証では、新規入国者数に加え、申請・交付・更新の統計を同じ期間で並べることが必要となる。
編集部まとめ
編集部は、事業の実体や法令遵守を確かめる審査を重視する。その効果を評価する際も、何が80.9%減ったのかを明確にすることが欠かせない。今回は、共同通信が伝えた上半期の新規入国者数の減少である。
人数が減った事実と、不正な利用がどれだけ減ったかの検証は、それぞれ資料が必要になる。今後は審査結果や事業継続の状況も確認し、実体ある事業の運営と適正な在留管理の両面から制度を見ていきたい。
出典
- 共同通信/埼玉新聞「在留外国人増、6月末428万人 最多更新、厳格化で『経営』激減」2026年10月16日9時45分
- FNN「日本で暮らす外国人428万人と過去最多 中国がトップ 次いでベトナム、韓国」2026年10月16日17時45分
- 出入国在留管理庁「在留資格『経営・管理』に係る上陸基準省令等の改正について」
情報確認日:2026年10月17日。
おすすめ内部関連記事











コメント