法務省と厚生労働省は2026年10月27日付で、広島県福山市のMANPOWER LTD協同組合について、技能実習生の受け入れを監理する団体の許可を取り消した。公表資料によると、複数の実習実施者に法令の基準に沿う監査をせず、事実と異なる監査報告書を提出したことが理由である。
同じ公表では、ほかの監理団体2団体への改善命令、実習実施者2社の計16件の技能実習計画の認定取消し、さらに2社への改善命令も示された。処分の種類と対象を分けて整理する。
新人記者ナルカ


10月27日付の行政処分の概要
| 監理団体の許可取消し | MANPOWER LTD協同組合、1団体 |
|---|---|
| 監理団体への改善命令 | 協同組合アセンド、ワールドネット樫協同組合の2団体 |
| 技能実習計画の認定取消し | 大山組13件、萩原建設工業3件。対象は2社、合計16計画 |
| 実習実施者への改善命令 | 金原開発、宝伸の2社 |
| 公表日・処分日 | いずれも2026年10月27日 |
| 手続きの性質 | 技能実習法に基づく行政処分の公表 |
監理団体の監査未実施と、事実と異なる報告
別紙1によると、MANPOWER LTD協同組合は、複数の傘下実習実施者への監査を法令の基準に基づいて行っていなかった。さらに、事実と異なる内容を記した監査報告書を外国人技能実習機構に提出したとして、監理団体の許可取消しの対象となった。
改善命令を受けた2団体についても、監査や指導の問題が示された。協同組合アセンドは、適切な計画作成の指導と監査を行っていなかったとされる。ワールドネット樫協同組合は、監査の不備に加え、その事実を隠す目的で虚偽の監査報告書を提出したことなどが理由とされた。
実習実施者は、不法就労や人権侵害を理由に処分
| 対象 | 処分 | 公表された主な理由 |
|---|---|---|
| 株式会社大山組 | 技能実習計画13件の認定取消し | 事業活動に関し、外国人に不法就労活動をさせたこと |
| 萩原建設工業有限会社 | 技能実習計画3件の認定取消し | 技能実習生の人権を著しく侵害する行為 |
| 金原開発株式会社 | 改善命令 | 認定された計画に従って技能実習を行わせていなかったこと |
| 株式会社宝伸 | 改善命令 | 技能実習生の人権を著しく侵害する行為 |
技能実習計画の認定取消しは、出入国在留管理庁と厚生労働省が行った。大山組の13件と萩原建設工業の3件は、それぞれ別紙に認定番号が列挙されている。公表資料は、影響を受ける実習生の人数や国籍、個別の移籍先などを示していない。
許可取消し、計画認定取消し、改善命令を区別
今回の資料は、監理団体の許可を取り消す処分と、実習実施者が持つ個別の技能実習計画の認定を取り消す処分、必要な措置を求める改善命令を別々に公表している。すべてを同じ意味の受け入れ停止や、同数の実習生に対する処分と捉えることはできない。
また、これは行政処分の発表である。記載された理由を根拠に、代表者が今回新たに逮捕された、刑事裁判で有罪になったなどと付け加えることはできない。
よくある質問
監理団体の許可を取り消されたのはどこ?
広島県福山市のMANPOWER LTD協同組合です。厚生労働省の公表資料は、法令の基準に基づく監査の未実施と、事実と異なる監査報告書の提出を理由に挙げています。
2社16計画の認定取消しは、実習生16人という意味?
16件は計画の認定件数です。大山組の13件と萩原建設工業の3件を合計したもので、公表資料は実習生の人数を示していません。
ほかには、どのような行政処分があった?
監理団体2団体と実習実施者2社に改善命令が出されました。監理団体の許可取消しや、技能実習計画の認定取消しとは区別して公表されています。
編集部まとめ
編集部としては、実習実施者だけでなく、その運用を点検する監理団体の監査が実際に行われ、報告の内容が事実に即しているかを重視したい。形式上の書類が整っていても、監査や指導の実態が伴わなければ、問題を把握する仕組みは機能しにくい。処分を受けた各組織の対応と、実習生の学びや生活をどう守るかについて、その後に公表される情報を確認していきたい。
出典
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