外国人技能実習機構(OTIT)は2026年8月25日、育成就労計画の認定申請手続きと手数料に関する案内を公表した。2027年4月1日に始まる育成就労制度に向け、施行日前申請の受付は2026年9月1日から開始される。申請手数料は育成就労外国人1人、申請1件当たり6100円で、払込票を利用する場合は別途システム利用料572円が必要となる。
育成就労計画は、外国人を受け入れる企業などが、本人ごとに作成して認定を受ける重要な計画である。施行日前申請は、原則として育成就労の開始予定日の7か月前から5か月前までに行う。申請書の様式、送出機関、分野別協議会への加入、監理支援機関の申請状況など、技能実習制度とは異なる確認項目が多い。
新人記者ナルカ


育成就労計画認定の施行日前申請
- 制度施行日:2027年4月1日
- 施行日前申請の受付開始:2026年9月1日
- 施行日前申請の受付期間:2026年9月1日~2027年3月31日
- 原則的な申請時期:育成就労開始予定日の7か月前から5か月前
- 認定結果:2027年4月1日以降、順次郵送
- 申請手数料:1件・1人当たり6100円
- 払込票のシステム利用料:572円
- 提出先:申請者の住所地を担当する外国人技能実習機構の地方事務所・支所
OTITは、9月1日以降に申請書類が到着するよう送付することを求めている。受付開始日前に到着させるのではなく、郵送日数を確認して準備する必要がある。
手数料は1人1件6100円
育成就労計画の認定申請手数料は、1件、すなわち育成就労外国人1人当たり6100円である。変更認定申請も同額と案内されている。同じ申請者が複数人分を同時に申請する場合は、申請手数料をまとめて払い込むことができる。
| 項目 | 金額・取扱い |
|---|---|
| 認定申請手数料 | 1人1件当たり6100円 |
| 変更認定申請 | 認定申請と同額 |
| 払込票システム利用料 | 572円 |
| 複数申請 | 同一申請者ならまとめて払込み可能 |
| 申請取下げ | 納付済み手数料は原則還付されない |
払込票払いでは、コンビニエンスストア、またはゆうちょ銀行・郵便局の窓口を利用する。コンビニでは現金のみで30万円までとされる。払込票はOTITのフォームから取り寄せ、発行から60日以内に払い込む必要がある。
申請者名は、監理支援機関や担当者個人の名義ではなく、育成就労実施者と同一の名義にする。払込み後は、受領証などを「認定申請手数料払込申告書」に貼付し、払込票に記載された17桁の請求番号を記入して申請書類へ添付する。
OTITは、ペイジー払いに関する案内を2026年9月1日に掲載する予定としている。支払方法を選ぶ際は、最新の公式案内を確認したい。
申請は開始予定日の7か月前から5か月前
施行日前申請は、原則として育成就労を開始する予定日の7か月前から5か月前までの間に行う。例えば、2027年6月1日に育成就労を開始する場合、2026年11月1日から2027年1月1日までが申請時期の目安となる。
制度開始日の2027年4月1日から受入れを始める計画は、施行日前申請の受付開始後、早期の提出が必要になる。必要書類一覧や記載例の一部は順次掲載されるため、未掲載資料の公開状況を確認しながら準備することになる。
申請先と郵送方法
申請先は、育成就労を行わせようとする申請者の住所地を担当するOTIT地方事務所・支所である。申請者が法人の場合は、本店所在地を基準に担当区域が決まる。OTIT本部へ送るのではない点に注意が必要だ。
申請は郵送または地方事務所・支所への来所で行う。郵送では、原則として簡易書留やレターパックプラスなど、対面で手渡され、受領記録が残り、信書を送れる方法が案内されている。レターパックライトは不可とされる。
技能実習計画認定申請書と育成就労計画認定申請書を一緒に送ってはならず、封筒を分ける必要がある。同一申請者の複数申請は一つの封筒にまとめられるが、複数の申請者分を扱う場合は申請者ごとに封筒などで分ける。
必要書類は技能実習と異なる
認定申請1件につき、申請書の正本1通と写し1通、添付書類の正本1通が必要とされる。申請書は原則として片面印刷で作成する。提出された正本は返却されない。
主な様式には、育成就労計画認定申請書、理由書、雇用契約書・雇用条件書、健康診断個人票、本人の履歴書・申告書、送出機関関係書類、申請者の誓約書、来日前に支払った費用の申告書、育成就労責任者・指導員・生活相談員の就任承諾書、待遇に関する重要事項説明書などがある。
技能実習制度で使用した書類を名称だけ置き換えればよいわけではない。申請書には4種類の省令様式があり、対象となる受入れ形態や旧技能実習生との関係を確認して、正しい様式を選ぶ必要がある。
分野別協議会への加入が必要
育成就労実施者は、各育成就労産業分野の分野別協議会へ加入することが義務付けられている。工業製品製造業分野では、所定の登録法人の構成員となることが求められる。認定申請では加入を証明する書類に加え、分野ごとの告示で定められた基準に関する書類を提出する。
介護、工業製品製造業、自動車整備、物流倉庫、漁業など、一部の分野では監理支援機関の許可基準に上乗せ基準が設けられている。業種名だけで必要書類を判断せず、分野別運用要領と告示を確認することが重要である。
監理型で確認すべき条件
監理型育成就労の施行日前申請では、監理支援を行う法人が有効な監理団体許可を受け、さらに監理支援機関の許可に係る施行日前申請を行っている必要がある。育成就労計画の申請時には、監理支援機関許可申請の受理票の写しを提出する。
監理支援機関の許可が得られなければ、育成就労計画も認定されない。計画作成指導者の独立性、取扱職種、送出機関との契約、分野別協議会への加入なども確認対象となる。受入れ企業だけで準備を進めず、申請を予定する監理支援機関と情報を共有する必要がある。
送出機関と推薦状の注意点
監理型育成就労では、OTITの暫定送出機関リストまたは認定送出機関リストに掲載された機関から送り出された外国人を対象に申請する。施行日前申請の時点で暫定リストに掲載されていても、認定時に認定送出機関リストへ掲載されなければ、送出機関の変更が必要になる場合がある。
日本政府と送出国政府の二国間取決めで推薦状を発行することとされている国については、対象者ごとに送出国の公的機関が作成した推薦状を提出する。OTITの案内では、協議中の国のうち推薦状発行を予定する国として、インドネシア、カンボジア、キルギス、ベトナム、ラオスの5か国が挙げられている。
技能実習からの切り替えで注意すること
育成就労制度は2027年4月1日から始まるが、技能実習制度が同日に一律消滅し、全員が自動的に育成就労へ切り替わるわけではない。施行時点の技能実習生や、施行前に認定された技能実習計画には経過措置が設けられる。
OTITは、技能実習制度に基づく1号技能実習計画の認定申請について、2027年2月までに行うよう案内している。どちらの制度で受け入れるのか、開始予定日、在留資格認定証明書の申請時期、送出国側の手続きまで含め、逆算した判断が必要となる。
申請担当者の確認リスト
- 育成就労の開始予定日を確定したか
- 7か月前から5か月前の申請期間を確認したか
- 単独型と監理型の区分を確認したか
- 正しい省令様式を選択したか
- 監理支援機関の施行日前申請が受理されているか
- 対象職種が監理支援機関の取扱職種に含まれるか
- 分野別協議会への加入と上乗せ基準を確認したか
- 送出機関が暫定・認定リストに掲載されているか
- 対象国で推薦状が必要か
- 1人1件6100円と払込方法を確認したか
- 払込名義を育成就労実施者と同一にしたか
- 提出先が本店所在地を担当する地方事務所・支所か
賛成・反対・中立の視点
早期の申請準備を評価する視点
新制度開始の7か月前から申請を受け付けることで、受入れ企業は施行日に合わせた採用計画を立てやすくなる。手数料や必要書類が事前に示されたことは、制度移行の予測可能性を高める。
手続きの複雑化を懸念する視点
分野別協議会、監理支援機関、送出機関、推薦状、上乗せ基準など確認事項が多く、中小企業の事務負担は重い。書類の一部が準備中の段階で受付が始まることにも不安が残る。
適正化とのバランスを求める視点
書類を減らすだけでは不適切な受入れを防げず、複雑にしすぎれば正規の利用者が制度を使いにくくなる。審査基準の明確化、オンライン化、記載例の早期公開、相談窓口の充実が必要である。
クロ助とナルカの視点












編集部まとめ
- 受付開始:育成就労計画認定の施行日前申請は2026年9月1日から始まる。
- 手数料:1人1件6100円。払込票ではシステム利用料572円が別途必要となる。
- 申請時期:原則として育成就労開始予定日の7か月前から5か月前まで。
- 提出先:法人本店など申請者の住所地を担当するOTIT地方事務所・支所で、本部ではない。
- 実務課題:監理支援機関、分野別協議会、送出機関、推薦状、上乗せ基準を早期に確認する必要がある。
出典
- 外国人技能実習機構「育成就労計画の認定申請手続(手数料等について)に関するご案内」2026年8月25日
- 外国人技能実習機構「育成就労計画認定施行日前申請」
- 外国人技能実習機構「育成就労制度について」
- 出入国在留管理庁「育成就労制度」
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