外食業分野の「特定技能1号」が受け入れ上限5万人に近づき、2026年4月13日から海外からの新規受け入れを事実上制限している問題で、出入国在留管理庁が8月10日時点の審査状況を公表した。
最新情報によると、海外から新たに呼び寄せる際に必要となる在留資格認定証明書は、現在、2026年1月5日までに受け付けた申請を対象に、在留資格変更申請を優先しながら、上限の範囲内で順次交付している。
また、留学など他の在留資格から外食業の特定技能1号へ変更する一般的な申請については、4月12日までに受け付けた案件を審査しており、4月13日以降に受理した申請は原則不許可となる。
一方、すでに外食業の特定技能1号で働いている外国人の同分野内転職や、在留期間更新まで一律に止まったわけではない。
政府が設定した「受入れ見込数」が、単なる目安ではなく実際の受け入れ上限として作動した初の分かりやすい事例である。
新人記者ナルカ


8月10日時点の審査状況
| 申請区分 | 8月10日時点 |
|---|---|
| 在留資格認定証明書 | 2026年1月5日受付分までを対象に順次処理 |
| 技能実習(医療・福祉施設給食製造)から変更 | 7月31日受付分まで通常審査 |
| 特定活動(特定技能1号移行準備)から変更 | 7月31日受付分まで通常審査 |
| 外食業特定技能1号から外食業内転職 | 全ての申請を審査 |
| その他の在留資格から変更 | 4月12日受付分まで。4月13日以降は原則不許可 |
| 在留期間更新 | 継続 |
なぜ5万人で止まったのか
外食業分野の特定技能1号は、2026年2月末時点ですでに約4万6000人。
政府は5月頃に受入れ見込数5万人を超えると予測し、3月27日に新規受け入れ制限を発表した。
4月13日から在留資格認定証明書の一時的な交付停止措置を開始している。
「受入れ見込数」は実際の上限だった
特定技能制度では分野ごとに受入れ見込数を設定している。
従来、この数字が実際にどの程度厳格な「上限」として使われるのか分かりにくい面もあった。
しかし外食業では、上限接近により実際に新規認定証明書の交付停止と、資格変更の原則不許可措置が発動した。
外国人材受け入れに数量管理が存在することを示す具体例となった。
4月13日以降の留学生などは原則不許可
特に影響が大きいのが、日本国内の留学生などが外食業特定技能1号へ切り替えるケースだ。
技能実習の特定作業修了者、特定技能移行準備の特定活動、外食業内の転職など一部を除き、4月13日以降に受け付けた変更申請は原則不許可となる。
「日本にすでに住んでいれば切り替えられる」という単純な運用ではない。
既存の外国人は更新・転職が可能
一方、すでに外食業分野の特定技能1号として働く人については、在留期間更新を継続している。
外食業内で転職するための変更申請も全て審査対象となっている。
上限は「現在いる5万人をすぐ減らす」制度ではなく、新規流入による在留者数増加を抑える仕組みだ。
海外採用企業は長期の待機リスク
在留資格認定証明書について、8月時点でも1月5日受付分までを処理していることから、海外採用を進めていた企業には長期の待機が生じている可能性がある。
採用内定を出しても、上限に余裕がなければ認定証明書が交付されない。
外食企業は、外国人採用計画を「採れば必ず来日できる」という前提で組みにくくなっている。
人手不足なのに受け入れを止める矛盾
外食業は人手不足が深刻な分野の一つだ。
しかし、特定技能制度は「企業が必要とするだけ無制限に受け入れる」制度ではない。
受入れ見込数は、日本人の雇用確保や生産性向上を進めても不足する人材数を推計して設定される。
上限に達したからといって自動的に枠を増やせば、人数管理の意味がなくなる。
上限を増やすには再設定が必要
政府資料では、受入れ見込数を大きな経済情勢の変化がない限り上限として運用する。
今後、外食業の人手不足が想定以上に深刻化し、国内人材確保や省人化では対応できないと政府が判断すれば、分野別運用方針を見直して新たな受入れ見込数を設定する可能性はある。
ただし現時点で、外食業の5万人上限を直ちに引き上げる決定は確認できない。
企業は外国人依存だけでは対応できない
外食企業には、
- 日本人の賃金・待遇改善
- シニア・主婦層の採用
- 営業時間の見直し
- モバイル注文
- 配膳ロボット
- セルフレジ
- 厨房の省人化
などを組み合わせる必要がある。
外国人枠が増えるたびに採用人数を増やすモデルは、制度変更による影響を受けやすい。
クロ助とナルカの視点






編集部まとめ
- 外食業の特定技能1号は受入れ上限5万人に接近し、4月13日から新規受け入れ制限。
- 8月10日時点で在留資格認定証明書は1月5日受付分までを順次処理。
- 一般的な在留資格変更は4月12日受付分まで。4月13日以降は原則不許可。
- 技能実習の対象作業修了者、移行準備特定活動などには例外的配慮。
- 外食業内転職と在留期間更新は継続。
- 受入れ見込数が実際の上限として作動した具体例。
- 今後の枠拡大は人手不足等を踏まえた政府の再設定が必要。
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