出入国在留管理庁は、令和8年6月14日から新様式の在留カード及び特別永住者証明書を導入し、1歳以上16歳未満の外国人についても、在留カード等に顔写真を表示する方針を示している。これまで16歳未満の在留カード等には顔写真が表示されていなかったが、改正法施行後は、マイナンバーカードと同様に、1歳以上16歳未満にも顔写真が表示される。
これに伴い、令和8年6月14日より前に在留カード等の交付を伴う届出・申請をする場合でも、同日以降にカードが交付される1歳以上16歳未満の人については、顔写真の提出を求められる場合がある。入管庁は、すでに申請済みの人に対しても、追完書類として個別に顔写真データの提出を求めることがあるとしており、外国人世帯や受入機関には早めの確認が必要となる。
新人記者ナルカ


令和8年6月14日から1歳以上16歳未満にも顔写真表示
- 施行日:令和8年6月14日
- 対象:1歳以上16歳未満の中長期在留者、特別永住者など
- 対象書類:在留カード、特別永住者証明書
- 変更点:1歳以上16歳未満の人にも顔写真を券面表示
- 現行制度:16歳未満の在留カード等には顔写真が表示されていない
- 根拠:出入国管理及び難民認定法等の一部を改正する法律、令和6年法律第59号の施行
- 注意点:令和8年6月14日より前の申請でも、同日以降にカード交付となる場合は顔写真提出を求められることがある
制度変更のポイント
| 項目 | 現行 | 令和8年6月14日以降 |
|---|---|---|
| 16歳未満の顔写真 | 原則として在留カード等に表示されない | 1歳以上16歳未満にも顔写真を表示 |
| 1歳未満 | 顔写真表示なし | 顔写真表示なしとみられる |
| 提出が必要になる人 | 主に16歳以上 | 1歳以上の人が申請する際に顔写真データ等が必要 |
| 対象書類 | 在留カード、特別永住者証明書 | 新様式の在留カード等 |
| 目的 | 従来型の本人確認 | 本人確認の精度向上、カード悪用防止 |
なぜ子どもの在留カードにも顔写真が必要になるのか
入管庁のQ&Aでは、現行制度では16歳未満の在留カード等の券面に顔写真を表示しないこととしているが、改正法施行後は、マイナンバーカードと同様に、1歳以上16歳未満の人にも顔写真を表示する予定だと説明している。
この変更の背景には、本人確認の精度向上があると考えられる。顔写真がないカードでは、子ども本人とカードの対応関係を確認しづらく、なりすまし、カードの使い回し、本人確認の不備が生じる可能性がある。外国人の在留管理が厳格化される中で、子どもを含めた身分確認をより明確にする流れといえる。
ただし、子どもの顔は成長により変化しやすい。そのため、新様式の在留カード等では、永住者や高度専門職2号など在留期間が無期限の人に交付される在留カードの有効期間について、18歳未満は交付の日後の5回目の誕生日までとなる予定も示されている。
令和8年6月14日より前の申請でも顔写真提出を求められる場合
入管庁は、令和8年6月14日より前に申請する1歳以上16歳未満の人についても、同日以降に在留カード等が交付される場合には、顔写真の提出が必要になることがあると案内している。現行の在留申請オンラインシステムでは、16歳未満で顔写真が不要な人について、顔写真不要者用データを添付する運用になっているが、令和8年6月14日以降は1歳以上の人に顔写真データが必要となる予定である。
同日より前に申請しても、カード交付が令和8年6月14日以降になる1歳以上16歳未満の人については、システム上の顔写真添付欄で提出できない場合がある。そのため、入管から個別に追完書類として顔写真データの提出を求められる可能性がある。
注意が必要なケース
- 令和8年6月14日前に申請したが、在留カード等の交付が同日以降になる場合
- 1歳以上16歳未満の子どもの在留期間更新許可申請
- 在留資格変更許可申請に伴い、新しい在留カードが交付される場合
- 在留カードの有効期間更新申請
- 特別永住者証明書の交付・更新手続
- すでに申請済みで、入管から追完書類として顔写真提出を求められる場合
保護者・受入機関が確認すべき実務ポイント
今回の制度変更は、外国人本人だけでなく、保護者、学校、受入企業、登録支援機関、行政書士、自治体窓口にも影響する。特に、子どもの在留資格更新や在留カード更新を保護者がまとめて行う場合、従来は不要だった顔写真の準備が必要になる可能性がある。
また、オンライン申請の場合、申請時点では顔写真を添付できないケースがあるため、入管からの追加提出依頼を見落とさないことが重要である。メール通知、オンラインシステムのメッセージ、郵送通知などを確認し、期限内に提出する必要がある。
実務チェックリスト
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象年齢 | 申請者が1歳以上16歳未満か確認する |
| 交付時期 | カード交付が令和8年6月14日以降になるか確認する |
| 写真準備 | 入管庁の写真規格に合う顔写真を準備する |
| オンライン申請 | 顔写真添付欄で提出できない場合、追完依頼に対応する |
| 通知確認 | 入管からのメール・通知・補正依頼を確認する |
| 家族分の管理 | 兄弟姉妹など複数人の申請では、年齢ごとに必要書類を確認する |
在留カード等の新様式化と本人確認強化
今回の顔写真表示は、新様式の在留カード等への移行と連動している。入管庁は、令和8年6月14日運用開始予定の特定在留カード等交付申請についても案内しており、在留カード等の様式や有効期間、確認方法が変わることを示している。
外国人の在留カードは、在留資格、在留期間、就労制限の有無を確認する重要な身分証明書である。雇用、学校、行政手続、医療、金融機関、住宅契約など、日本で生活する多くの場面で本人確認に使われる。子どもにも顔写真が表示されることで、本人確認の精度は高まる一方、保護者側の手続負担は増える可能性がある。
外国人世帯への影響
外国人世帯では、子どもの在留カード更新や在留資格手続を親が管理することが多い。今回の変更により、1歳以上16歳未満の子どもについても、写真撮影、データ化、提出、再提出への対応が必要になる。日本語に不慣れな保護者にとっては、通知内容の理解や写真規格の確認が負担になる可能性がある。
自治体、学校、保育施設、外国人支援団体は、対象となる家庭に対して、制度変更を分かりやすく伝える必要がある。特に、在留期限が近い子どもや、更新申請中の家庭では、追加書類の提出遅れがカード交付の遅延につながるおそれがある。
企業・登録支援機関への影響
特定技能外国人や技能実習生などが家族を帯同している場合、受入企業や登録支援機関が生活支援の一環として、家族の在留手続や行政手続をサポートする場面もある。今回の顔写真提出ルールは、本人だけでなく、家族の在留管理にも関わる。
企業側は、直接雇用している外国人本人の在留資格だけでなく、家族帯同がある場合の更新時期やカード交付時期についても、必要に応じて案内できる体制を整えることが望ましい。ただし、家族の個人情報を扱う場合は、本人・保護者の同意とプライバシー保護が前提となる。
国益・社会安定の視点
在留カードは、日本に中長期で在留する外国人を適正に管理するための基本インフラである。1歳以上16歳未満にも顔写真を表示する制度変更は、子どもを含めた本人確認の精度を高め、なりすましやカード悪用を防ぐうえで意味がある。
一方で、制度変更によって外国人世帯の手続負担が増えることも事実である。特に、日本語が十分に分からない保護者や、オンライン申請に慣れていない家庭では、追加提出依頼を見落とす可能性がある。制度の厳格化を進めるなら、同時に分かりやすい案内、多言語対応、学校・自治体・支援機関との連携が必要になる。
国益の観点からは、在留管理の精度向上と、正規に在留する外国人世帯の手続支援を両立させることが重要である。本人確認を強化することは、不正利用を防ぎ、制度を守る外国人を守ることにもつながる。
賛否・中立の視点
| 立場 | 主な見方 |
|---|---|
| 本人確認強化に賛成する立場 | 1歳以上16歳未満にも顔写真を表示することで、なりすましやカード悪用を防ぎ、在留管理の信頼性を高められるという見方。 |
| 負担増を懸念する立場 | 外国人世帯、特に日本語が苦手な保護者にとって、写真提出や追完対応が負担になり、手続遅延につながるおそれがあるという見方。 |
| 中立的な立場 | 本人確認の強化は必要だが、多言語案内、自治体・学校・支援機関との連携を進め、正規在留世帯が手続で不利益を受けないようにすべきという立場。 |
クロ助とナルカの視点


















編集部でまとめ
- 事実確認:令和8年6月14日から、新様式の在留カード及び特別永住者証明書が導入され、1歳以上16歳未満にも顔写真が表示される。
- 現行制度:現在は16歳未満の在留カード等には顔写真が表示されていない。
- 対象:1歳以上16歳未満の中長期在留者、特別永住者などが対象となる。
- 事前申請への影響:令和8年6月14日より前に申請しても、同日以降に在留カード等が交付される場合、顔写真の提出を求められることがある。
- 追完対応:すでに申請済みの人についても、入管から追完書類として顔写真データの提出を個別に求められる場合がある。
- 国益的示唆:本人確認の強化は在留管理の信頼性向上につながる一方、正規在留世帯が不利益を受けないよう、多言語案内と手続支援が必要である。










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