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入国警備官に退職自衛官を活用へ 不法滞在対策で200人超増員

入国警備官約50人、入国審査官約180人、合計200人以上の増員
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政府が、不法滞在者の摘発や送還業務を担う入国警備官について、退職した自衛官を活用する方向で検討していることが分かった。

テレビ朝日の報道によると、在留外国人の増加に伴い、出入国在留管理庁で不法滞在者の摘発、収容、護送、送還などを担う入国警備官の人手不足が深刻化している。政府は、送還時に不測の事態が発生する可能性も踏まえ、警備・護送経験を持つ退職自衛官の採用や配置を検討しているという。

政府は、入国警備官と入国審査官を200人以上増員する方針も固め、2026年7月28日にも閣議決定する見通しと報じられている。このうち入国警備官は約50人、入国審査官は約180人を増員する計画とされる。

増員される入国警備官については、不法就労者が多いとされる茨城県へ重点的に配置し、摘発や送還体制を強化する方針。入国審査官についても、不法就労の実態調査や在留審査を強化するため、全国の地方出入国在留管理局などへ配置することが想定される。

ただし、退職自衛官の活用は現時点で「検討段階」であり、採用人数、雇用形態、配置先、研修内容、権限の範囲は決まっていない。また、200人以上の増員についても、報道時点では「28日にも閣議決定する見通し」であり、正式決定後に政府文書を確認する必要がある。

新人記者ナルカ
自衛隊が不法滞在者を直接取り締まることになるの?

編集長クロ助
違うにゃ。検討されているのは、退職した元自衛官を入国警備官として活用する案にゃ。現役自衛隊を国内の摘発へ投入する話ではないにゃ。
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政府が検討している対策

  • 退職自衛官を入国警備官として活用
  • 入国警備官を約50人増員
  • 入国審査官を約180人増員
  • 合計200人以上の体制強化
  • 入国警備官を茨城県へ重点配置
  • 不法就労の実態調査を強化
  • 不法滞在者の摘発、護送、送還体制を強化
  • 2026年7月28日にも閣議決定する見通し

入国警備官とは

入国警備官は、出入国在留管理庁に所属する公安職の国家公務員である。入管法に違反している疑いのある外国人について情報を収集し、本人や関係者を調査する「違反調査」を行う。

退去強制事由に該当すると疑う相当な理由がある場合には、収容令書に基づく収容、収容施設への護送、空港や港までの送還、護送官付き国費送還なども担当する。

  • 不法残留や資格外活動などの違反調査
  • 本人・関係者からの事情聴取
  • 入管法違反者の摘発
  • 収容令書・退去強制令書の執行
  • 収容施設や空港への護送
  • 国費送還や護送官付き送還

入国審査官との違い

職種主な業務
入国警備官入管法違反の疑いがある外国人の調査、摘発、収容、護送、送還
入国審査官空港・港での上陸審査、在留資格の審査、退去強制手続きにおける違反審査

入国警備官が対象者を収容した場合、原則として一定時間内に調書や証拠物とともに入国審査官へ引き渡す。入国審査官は、違反調査に誤りがないか、退去強制事由に該当するかを審査する。

なぜ退職自衛官を活用するのか

報道によると、政府は、不法滞在者を送還する際に不測の事態が発生する可能性を考慮し、退職自衛官の活用を検討している。

退職自衛官には、組織行動、警戒、護送、危機管理、体力などの経験を持つ人材がいる。これらは、多人数での護送や緊急時対応を伴う入国警備官の業務と共通する部分がある。

一方、自衛官と入国警備官では、任務、根拠法令、権限、対象者への接遇が異なる。採用する場合には、入管法、行政手続、人権、難民申請者への対応、医療上の緊急事態、通訳を介した事情聴取、実力行使の限界などの専門研修が必要となる。

現役自衛官の投入ではない

今回検討されているのは、退職後の自衛官を新たな人材として活用する案である。現役の自衛官が自衛隊の身分のまま、国内で不法滞在者の摘発や送還を行うとの報道ではない。

退職自衛官が採用される場合、出入国在留管理庁の職員として、入管法や国家公務員法などに基づいて職務を行うことになると考えられる。ただし、一般採用、任期付き採用、選考採用など、具体的な方式は公表されていない。

入国警備官約50人を茨城県へ重点配置

報道では、増員される入国警備官約50人について、不法就労者が最も多いとされる茨城県へ集中的に配置するとされている。

ただし、「不法就労者が最も多い」という具体的な統計の対象期間、人数、集計方法は、今回の記事では示されていない。正式な政府資料が公表された場合は、茨城県への配置人数、対象となる地方入管、統計上の根拠を確認する必要がある。

入国審査官約180人を増員

政府は入国審査官も約180人増員し、不法就労の実態調査を強化する方針とされる。

入国審査官は、空港・港での入国審査だけでなく、在留資格変更、在留期間更新、永住許可、就労資格証明などの審査にも関わる。在留外国人と外国人入国者が増える中、審査の遅れを防ぎながら、不正申請や偽装就労を見抜く体制が必要となる。

在留外国人は初めて400万人超

出入国在留管理庁によると、2025年末の在留外国人数は412万5,395人だった。前年末から35万6,418人、9.5%増加し、過去最高を更新するとともに初めて400万人を超えた。

在留外国人数の増加は、すべて不法滞在者が増加していることを意味しない。大半は、永住者、技能実習、技術・人文知識・国際業務、留学、特定技能などの適法な在留資格を持つ外国人である。

不法残留者は6万8,488人

出入国在留管理庁によると、2026年1月1日時点の不法残留者は6万8,488人だった。2025年1月1日時点の7万4,863人と比べ、6,375人、8.5%減少している。

したがって、在留外国人が過去最多となる一方、不法残留者数は前年より減少している。「在留外国人の増加」と「不法残留者の増減」は別の統計として確認する必要がある。

項目人数前年比
2025年末の在留外国人数412万5,395人35万6,418人増、9.5%増
2026年1月1日の不法残留者数6万8,488人6,375人減、8.5%減

退去強制手続きの対象

  • 在留期限を超えて滞在する不法残留
  • 上陸許可を受けずに入国する不法入国
  • 認められた在留資格の範囲を超えた不法就労
  • 偽造在留カードや不正な在留資格取得
  • 一定の刑事事件で有罪となった場合
  • 在留資格を取り消された後も滞在する場合

ただし、退去強制事由に該当する疑いがあるだけで直ちに送還されるわけではない。違反調査、違反審査、口頭審理、異議申出、法務大臣の裁決などの手続きがあり、難民認定申請や在留特別許可の事情が検討される場合もある。

「不法滞在者ゼロプラン」との関係

出入国在留管理庁は2025年5月、「国民の安全・安心のための不法滞在者ゼロプラン」を公表した。護送官付き国費送還の促進、退去強制令書が発付された外国人の送還、在留特別許可の判断迅速化などを進めている。

今回報じられた職員増員や退職自衛官の活用案は、この計画を実行する人員体制の強化と位置付けられる可能性がある。ただし、正式な政策文書への記載は閣議決定後に確認する必要がある。

期待される効果

  • 違反調査に着手できる件数の増加
  • 不法就労事業所への調査強化
  • 収容・護送時の安全性向上
  • 送還待ち案件の処理迅速化
  • 入国審査・在留審査の遅延解消
  • 偽装就労や不正申請の発見

懸念される課題

人権と適正手続き

不法滞在者であっても、適正な手続きを受ける権利や、人としての尊厳、健康、安全は守られなければならない。送還や収容の現場では、対象者の抵抗、体調急変、精神的不調、言語の問題が起きる可能性がある。

軍事的な対応への懸念

退職自衛官を活用することで、入管行政が過度に威圧的になるのではないかとの懸念も想定される。採用後は、入管行政の法令、接遇、人権基準に従う国家公務員として職務を行う必要がある。

摘発だけでは不法就労は減らない

不法就労者本人を摘発するだけでは、違法に雇用する事業者やブローカーが別の外国人を雇えば問題は続く。不法就労助長罪の適用、悪質事業者への行政処分、偽装請負や名義貸しの摘発まで進める必要がある。

雇用主側の責任

外国人を不法就労させた事業者は、入管法上の不法就労助長罪に問われる可能性がある。在留カードを確認せず、就労資格を確認しなかった場合、「知らなかった」と説明しても、過失があれば処罰対象となり得る。

取り締まり強化では、不法就労者本人だけでなく、事業主、違法ブローカー、偽造在留カードの作成者、名義貸し業者なども対象とする必要がある。

賛成・反対・中立の視点

体制強化を支持する視点

在留外国人が400万人を超え、入管行政の業務量が増える中、不法滞在や不法就労へ対応する人員増強は不可欠である。警備や護送経験を持つ退職自衛官を活用し、摘発と送還を迅速化すべきだという立場である。

人権面を懸念する視点

送還業務へ退職自衛官を投入することで、対象者への威圧や実力行使が強まる可能性を懸念する立場である。採用する場合は、人権研修、医療対応、第三者監視、記録保存を徹底すべきだとする。

雇用主摘発を重視する中立的視点

入国警備官を増やすだけでなく、不法就労を利用して利益を得る企業やブローカーへの捜査を強化しなければ、根本的な解決にならない。外国人本人と雇用側を同時に調査する体制を求める立場である。

クロ助とナルカの視点

新人記者ナルカ
在留外国人が400万人を超えたから、不法滞在者も増えているの?

編集長クロ助
必ずしもそうではないにゃ。在留外国人は412万5,395人まで増えたけど、不法残留者は前年より8.5%減って6万8,488人にゃ。

新人記者ナルカ
退職自衛官なら、すぐ入国警備官として働けるの?

編集長クロ助
すぐではないにゃ。入管法、行政手続、人権、事情聴取、護送などの専門研修が必要にゃ。

新人記者ナルカ
28日の閣議決定でもう確定?

編集長クロ助
報道時点では「28日にも決定する見通し」にゃ。正式な政府資料が出た後に人数や実施時期を更新する必要があるにゃ。

編集部まとめ

  1. 政府は、不法滞在者の摘発・護送・送還を担う入国警備官として、退職自衛官を活用する方向で検討している。
  2. 入国警備官約50人、入国審査官約180人の合計200人以上を増員する方針と報じられている。
  3. 増員される警備官は、不法就労者が多いとされる茨城県へ重点配置する方針。
  4. 2025年末の在留外国人数は412万5,395人。2026年1月1日の不法残留者は6万8,488人で、前年より8.5%減少した。
  5. 在留外国人全体と不法残留者を混同してはならない。
  6. 今後は採用方式、配置人数、研修、人権確保、正式な閣議決定内容が焦点となる。

出典

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