北九州市内で2025年7月、酒に酔って寝ていた20代女性に性的暴行を加えたとして起訴されたベトナム国籍の会社員、グエン・ヴァン・ラム被告(33)に対し、福岡地裁小倉支部は2026年9月11日、拘禁刑5年の判決を言い渡した。
裁判では、被告と女性の間に性交などがあったこと自体に争いはなく、女性の同意があったかが主な争点となった。裁判所は女性の供述に不自然・不合理な点はないとして被告側の主張を退け、「被害者の意思や人格を全く無視した」と厳しく指摘した。今回の判決は一審であり、確定したかどうかは現時点で確認できない。
新人記者ナルカ


判決の概要
- 判決日:2026年9月11日
- 裁判所:福岡地方裁判所小倉支部
- 被告:ベトナム国籍の会社員、グエン・ヴァン・ラム被告(33)
- 事件発生:2025年7月、北九州市内の住宅
- 被害者:20代女性
- 判決:拘禁刑5年
- 主な争点:性的行為に女性の同意があったか
誕生日会の後に起きた事件
報道によると、事件当日は男女8人が住宅に集まり、誕生日会を開いていた。被告と被害女性はこの場で初めて会ったとされる。女性は酒を飲んだ後に眠り、被告と同じ部屋にいた際に被害を受けた。
公判で被告側は、女性が積極的に応じており同意があったとの趣旨を主張した。これに対し裁判所は、被告が女性に暴力を加え、友人らが女性を捜している間に口をふさぐなどして抵抗を排除したと認定した。
裁判所が女性の供述を信用した理由
性犯罪では、密室で当事者以外の目撃者がいない場合も多く、供述の信用性が重要な争点になる。裁判所は、女性の説明に不自然または不合理な点がないと判断し、周辺状況などと照らして被告側の同意主張を退けた。
判決は、被告の行為を被害者の意思や人格を無視したものと評価し、酌量減軽は相当ではないとした。被告が外国籍であることではなく、暴行の態様、抵抗を抑えた状況、被害の重大性といった具体的な行為が量刑判断の中心となる。
拘禁刑とは何か
拘禁刑は、2025年6月に従来の懲役刑と禁錮刑を一本化して導入された刑罰である。受刑者を刑事施設に拘置し、改善更生と円滑な社会復帰を図るため、個々の特性に応じて作業や指導を行う。
「拘禁刑5年」は5年間の自由刑を意味するが、控訴されれば上級審で事実認定や量刑が改めて審理される可能性がある。判決報道では、一審判決と確定判決を混同しないことが重要だ。
飲酒や知り合い関係は同意を意味しない
同じ会合に参加したこと、酒を飲んだこと、同じ部屋へ移動したことだけで、性的行為への同意があるとはいえない。相手が眠っている、強く酔っている、恐怖や暴力で抵抗できない状況では、自由な意思に基づく同意を確認できない。
被害を防ぐためには、本人が明確に意思表示できる状態かを確認し、曖昧な反応や沈黙を同意と解釈しないことが必要だ。被害者の飲酒や行動に責任を転嫁する見方も避けなければならない。
賛成・反対・中立の視点
判決を妥当とする視点
暴力や口をふさぐ行為によって抵抗を排除し、被害者の意思を無視したと裁判所が認定した以上、実刑は当然だという見方がある。性犯罪の重大性を明確に示す必要があるとの立場だ。
慎重な検証を求める視点
被告側は同意があったと争っており、供述の信用性や客観証拠がどのように評価されたか、判決全文に基づく検証が必要だという考えがある。一審判決である以上、控訴の有無も確認すべきだ。
国籍と犯罪を切り分ける視点
判決の対象は被告個人の行為であり、ベトナム人や外国人労働者全体へ責任を広げる根拠にはならない。再発防止は、同意に関する教育、被害相談、事業所や地域での法教育を国籍を問わず進める必要がある。
クロ助とナルカの視点






編集部まとめ
- 判決:福岡地裁小倉支部は、ベトナム国籍の会社員に拘禁刑5年を言い渡した。
- 事件:2025年7月、北九州市の住宅で20代女性に性的暴行を加えたと認定された。
- 争点:被告側は同意を主張したが、裁判所は女性の供述を信用できるとして退けた。
- 量刑:判決は、被害者の意思や人格を無視した行為だと厳しく指摘した。
- 注意点:今回の判決は一審であり、判決確定の有無は別途確認が必要。
出典
- RKB毎日放送/TBS NEWS DIG「女性に性的暴行 ベトナム国籍の男に拘禁刑5年」2026年9月11日
- RKB毎日放送/TBS NEWS DIG「『被害者の意思や人格を全く無視』ベトナム国籍の男に拘禁刑5年」2026年9月11日
- 法務省「拘禁刑について」
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