外国人の在留手続きに関する手数料の上限額を大幅に引き上げる入管難民法改正案が、2026年4月24日の衆院法務委員会で、与党と一部野党の賛成多数で可決された。法案は、在留資格の変更・更新許可の手数料上限を現行1万円から10万円へ、永住許可の手数料上限を1万円から30万円へ引き上げる内容を含む。現時点では委員会可決段階であり、今後は衆院本会議、参院審議へ進む見通しだ。
新人記者ナルカ


記事概要
- 可決日:2026年4月24日
- 場所:衆議院法務委員会
- 法案:出入国管理及び難民認定法等の改正案
- 主な内容:在留手続き手数料の上限額引き上げ、日本版ESTA(JESTA)導入など
- 上限見直し:在留資格変更・更新は1万円→10万円、永住許可は1万円→30万円
- 現段階:委員会可決であり、法案成立前
何が変わるのか 在留手続き手数料の上限引き上げ
法案では、在留資格の変更許可と在留期間の更新許可に関する手数料の法定上限額を、現行の1万円から10万円へ引き上げる。さらに、永住許可の手数料上限は1万円から30万円へ引き上げる内容となっている。実際の手数料額は法律そのものではなく、成立後に政令で定められる。
法案で示された上限額
- 在留資格の変更許可:上限1万円 → 上限10万円
- 在留期間の更新許可:上限1万円 → 上限10万円
- 永住許可:上限1万円 → 上限30万円
法務省は、現在の具体額として、在留資格変更・更新は6000円、永住許可は1万円で運用していると説明している。そのうえで、在留外国人の増加に伴う審査・在留管理コストの上昇を踏まえ、受益者負担の観点から見直しが必要だとしている。
政府側の説明と背景
法務省は2026年3月10日の閣議決定後の会見で、外国人の出入国・在留の公正な管理に必要な施策の実施費用について、受益者に相応の負担を求める必要があると説明した。衆院法務委員会でも、政府提出の閣法第20号について、在留許可手数料等の上限額を10万円または30万円に改める根拠が論点として取り上げられている。
また、衆議院調査局の資料では、2026年1月に閣議決定された「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」に、2026年度中に在留許可手数料を見直して引き上げを実施し、出入国在留管理体制を強化・拡充する方針が盛り込まれていた。今回の法案は、その流れに沿うものと位置付けられる。
時系列
| 2026年1月 | 政府が「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」を閣議決定 |
| 2026年3月10日 | 政府が入管難民法等改正案を閣議決定 |
| 2026年4月10日 | 衆院法務委員会で、手数料上限10万円・30万円の根拠が論点化 |
| 2026年4月24日 | 衆院法務委員会で改正案が賛成多数で可決 |
どこが論点か
賛成の見方
- 在留外国人の増加に対応する審査・管理体制の強化財源になる
- 受益者負担の考え方で制度維持コストを賄いやすくなる
- DXや審査体制整備の財源確保につながる
反対の見方
- 急激な引き上げで生活者や家族滞在者、難民申請者などの負担が重くなる
- 具体額が政令に委ねられ、国会段階で負担水準が見えにくい
- 在留資格更新が必要な外国人に一律で重いコストを課す懸念がある
中立的な見方
- 制度維持の費用負担見直し自体には一定の合理性がある
- 問題は引き上げ幅と免除・軽減措置の設計にある
- 今後の政令や国会審議で、具体額と配慮措置の透明性が焦点になる
クロ助とナルカの視点












日本への影響
今回の改正案は、在留管理体制の強化を財政面から支える狙いがある一方、日本で就労・生活する外国人やその家族にとっては、在留継続コストの上昇につながる可能性が高い。国益の観点では、管理の厳格化と制度の持続性を両立させつつ、正規在留者への過度な負担増をどう抑えるかが今後の焦点になる。
編集部でまとめ
- 入管難民法改正案は2026年4月24日、衆院法務委員会で賛成多数により可決された。
- 法案は、在留資格の変更・更新手数料の上限を1万円から10万円、永住許可を1万円から30万円へ引き上げる内容を含む。
- ただし現時点では委員会可決段階で、具体額は今後の政令や今後の国会審議を踏まえて定まる。










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