MENU
目次
カテゴリー

タイマッサージ店装う違法風俗店 資格外活動でタイ国籍3人、経営者2人を逮捕

  • URLをコピーしました!

「タイマッサージ店」を装って違法な性風俗店を営業し、「留学」や「特定活動」の在留資格で滞在するタイ国籍の男女3人を働かせたとして、警視庁は、店を経営していた男女2人を出入国管理及び難民認定法違反の疑いで逮捕した。

テレビ朝日の報道によると、逮捕されたのは、ミサキ・ニットワンラー容疑者(50)と袴田直樹容疑者(51)。2人は2022年から2026年にかけて、就労活動に制限のあるタイ国籍の男女3人を、自らが経営する性風俗店で働かせた疑いが持たれている。

店で働いていたタイ国籍の男女3人も、認められた在留資格の範囲を超えて報酬を得る活動を行ったとして、資格外活動の疑いで逮捕された。

警視庁によると、経営者側はSNSを通じて従業員を募集し、面接の際には在留カードを確認していたという。在留カードには、就労制限の有無や資格外活動許可の有無が記載されるため、店側が3人の就労資格をどの程度認識していたかが、捜査上の重要な焦点となる。

袴田容疑者は「資格外活動をさせていない」と容疑を否認し、ミサキ容疑者は容疑を認めていると報じられている。2人の役割分担、店の売上、従業員への報酬、営業店舗数などは、現時点で明らかになっていない。

新人記者ナルカ
留学生はアルバイトができるはずなのに、なぜ逮捕されたの?

編集長クロ助
資格外活動許可があっても、風俗営業や性風俗関連特殊営業の店では働けないにゃ。店内清掃や受付など、直接接客しない仕事も禁止対象になるにゃ。
目次

事件の概要

  • 報道日:2026年7月22日
  • 捜査機関:警視庁
  • 逮捕された経営者:ミサキ・ニットワンラー容疑者(50)、袴田直樹容疑者(51)
  • 店の形態:「タイマッサージ店」を装った違法な性風俗店と報道
  • 就労させたとされる期間:2022年から2026年
  • 就労していた外国人:タイ国籍の男女3人
  • 在留資格:「留学」または「特定活動」
  • 従業員側の容疑:資格外活動の疑い
  • 店側の募集方法:SNSで従業員を募集
  • 面接時の確認:在留カードを確認していたとされる
  • 認否:ミサキ容疑者は認め、袴田容疑者は「資格外活動をさせていない」と否認

報道では、店舗の所在地、営業期間の詳細、従業員3人の年齢や性別の内訳、在留資格「特定活動」の具体的な指定内容などは明らかになっていない。

また、「違法な性風俗店」とされる具体的な営業内容、風営法上の届出や禁止区域との関係、客から徴収していた料金、経営者側の収益についても公表されていない。

時系列で見る事件の経緯

時期内容
2022年ごろ経営者2人が、在留資格に就労制限のあるタイ国籍者を性風俗店で働かせ始めた疑い。
2022年~2026年SNSで従業員を募集し、面接時に在留カードを確認したうえで就労させていたとされる。
警視庁の捜査店舗の営業実態、従業員の在留資格、報酬の支払い、経営者側の認識などを捜査。
2026年7月経営者の男女2人と、店で働いていたタイ国籍の男女3人を逮捕。
取り調べミサキ容疑者は認め、袴田容疑者は「資格外活動をさせていない」と否認。

留学の在留資格で認められる活動

在留資格「留学」は、日本の大学、専門学校、日本語教育機関などで教育を受けるための資格であり、本来の活動は学業である。

留学生がアルバイトをするには、原則として、出入国在留管理庁から資格外活動許可を受ける必要がある。一般的な包括許可では、授業期間中は週28時間以内、教育機関の長期休業期間中は1日8時間以内の就労が認められる。

しかし、資格外活動許可を取得していても、風俗営業、店舗型性風俗特殊営業、無店舗型性風俗特殊営業、映像送信型性風俗特殊営業などが営まれている事業所で働くことは認められない。

禁止されるのは、性的サービスを直接提供する仕事だけではない。風俗営業等が行われる店舗での受付、案内、清掃、調理、事務作業なども対象となり得る。

「特定活動」は一律の在留資格ではない

在留資格「特定活動」は、法務大臣が外国人ごとに指定する活動を行うための資格である。

ワーキングホリデー、インターンシップ、就職活動、卒業後の就職継続活動、家事使用人、EPAに基づく看護師・介護福祉士候補者など、対象となる活動は多岐にわたる。

そのため、「特定活動」だから働けない、または自由に働けると一律に判断することはできない。在留カードや旅券に添付された指定書を確認し、法務大臣が認めた活動内容と就労範囲を確認する必要がある。

今回逮捕された3人のうち、「特定活動」の在留資格だった人物について、どの活動を指定されていたかは報じられていない。

資格外活動とは

出入国管理及び難民認定法第19条は、就労や留学など活動内容に応じた在留資格で滞在する外国人について、許可された活動以外の収入を伴う事業運営や報酬を受ける活動を原則として禁止している。

本来の在留資格に属さない報酬活動を行う場合には、事前に資格外活動許可を受ける必要がある。

ただし、資格外活動許可はどの仕事でも認める包括的な就労許可ではない。許可の範囲、時間制限、禁止業種があり、これを超えて働けば資格外活動として処罰や在留処分の対象になる可能性がある。

状態扱い
資格外活動許可を受け、許可範囲内で就労適法
許可を受けずに報酬を得る活動資格外活動となる可能性
週28時間など許可時間を超えて就労許可範囲外の活動となる可能性
風俗営業等が行われる店舗で就労資格外活動許可があっても認められない
在留資格「特定活動」の指定範囲外で就労資格外活動となる可能性

性風俗店では清掃や受付も禁止される

留学生などに認められる資格外活動許可では、風俗営業等が営まれている事業所での活動が禁止されている。

この規制は、実際に性的サービスを提供したかどうかだけで判断されるものではない。性風俗店の受付、電話対応、清掃、タオルの洗濯、料金管理、客引きなども、店舗の営業を支える活動として禁止対象になる可能性がある。

そのため、店側が「従業員はマッサージだけをしていた」「受付や清掃しかさせていない」と説明しても、店舗の実態が性風俗関連営業であれば、資格外活動の問題が解消されるとは限らない。

不法就労助長罪とは

外国人に不法就労活動をさせた事業者や、不法就労させる目的で外国人を自己の支配下に置いた者などは、入管法上の不法就労助長罪に問われる可能性がある。

不法就労助長罪では、外国人本人だけでなく、雇用した事業主、経営者、店長、仲介者なども処罰対象となり得る。

事業者が外国人の在留資格や就労資格を知らなかった場合でも、在留カードを確認しなかったなど、知らなかったことに過失があると認められれば処罰対象となる可能性がある。

今回、警視庁は、経営者側が面接時に在留カードを確認していたとしている。この事実が証拠で認められれば、就労制限や資格外活動許可の有無を確認できる状態にありながら雇用したのかが焦点となる。

在留カード確認が重要な証拠になる理由

在留カードの表面には、在留資格、在留期間、就労制限の有無などが記載される。裏面には、資格外活動許可を受けている場合、その内容が記載される。

雇用主が外国人を採用する際は、在留カードの原本を確認し、その人が従事する予定の仕事を行えるか確認する必要がある。

今回、経営者側が面接時に在留カードを確認していたとされるため、捜査では次の点が確認されるとみられる。

  • 在留カードのどの面を確認したか
  • カードのコピーや写真を保存していたか
  • 「就労不可」または就労制限の記載を認識していたか
  • 資格外活動許可欄を確認したか
  • 在留期限が切れていないか確認したか
  • 従業員が実際に行う業務を説明したか
  • 店舗の営業実態を「マッサージ店」と偽って説明したか
  • 在留資格を知ったうえで働かせたか

在留カードを確認した事実は、適正な雇用管理を行っていたことを示す場合もある。一方で、就労制限を知りながら雇用したことを示す証拠になる可能性もある。

袴田容疑者の否認と立証の焦点

袴田容疑者は「資格外活動をさせていない」と容疑を否認している。

この供述が、従業員3人を雇用していないという主張なのか、性風俗店で働かせていないという主張なのか、資格外活動に当たると認識していなかったという主張なのかは、報道だけでは明らかでない。

警察・検察側には、次の事項を客観的証拠で立証する必要がある。

  • 袴田容疑者が店舗経営に関与していたこと
  • 従業員の採用や配置を決定していたこと
  • 従業員へ報酬を支払っていたこと
  • 店舗の実際の営業内容を認識していたこと
  • 3人の在留資格と就労制限を認識していたこと
  • ミサキ容疑者との共謀や役割分担

ミサキ容疑者が容疑を認めていても、その供述だけで袴田容疑者の刑事責任が確定するわけではない。店舗の賃貸契約、売上管理、SNSアカウント、銀行口座、給与記録、防犯カメラなどとの整合が確認される。

従業員3人も逮捕された理由

不法就労事件では、違法に働かせた雇用主だけでなく、許可された在留資格の範囲を超えて働いた外国人本人も処罰対象となり得る。

今回、タイ国籍の男女3人は、留学や特定活動の在留資格で認められていない活動を行ったとして逮捕された。

ただし、3人がどの程度店舗の実態を知っていたか、経営者側から仕事内容をどのように説明されたか、報酬額、勤務期間、資格外活動許可の有無は明らかになっていない。

外国人労働者が、合法的なマッサージ店だと説明されて働き始め、後から違法な営業へ従事させられる場合も考えられる。

資格外活動が在留資格に与える影響

資格外活動が認定された外国人は、刑事処分に加え、在留資格の取消し、在留期間更新の不許可、退去強制手続きなどが問題となる可能性がある。

実際の在留処分は、活動内容、期間、収入、悪質性、本人の認識、本来の活動状況、家族関係などを踏まえて個別に判断される。

留学生の場合、違法就労へ多くの時間を使い、学校へ通っていない、出席率が低いなどの事情があれば、在留資格「留学」の実態そのものが問われる場合もある。

今回の3人が学校へ通っていたか、在留期間更新を申請中だったか、退去強制手続きの対象となるかは公表されていない。

「タイマッサージ店」を装う手口

報道では、店舗は「タイマッサージ店」を装った違法な性風俗店とされている。

一般のマッサージ、リラクゼーション、タイ古式マッサージを提供する店舗と、性風俗関連特殊営業は法的な位置付けが異なる。

合法的に営業するタイマッサージ店や、そこで適法に働くタイ国籍者まで、今回の事件と結び付けるべきではない。

違法店舗が一般的なマッサージ店を装うことで、次のような問題が生じる。

  • 利用者が合法店と誤認する
  • 周辺住民が営業実態を把握しにくい
  • 外国人従業員が仕事内容を誤認する可能性がある
  • 風営法上の届出や立地規制を免れようとする
  • 売上や従業員の実態を隠しやすくなる

SNS求人による外国人勧誘

警視庁によると、経営者側はSNSを使って従業員を募集していた。

外国人向けの求人では、同じ母語を使うSNSグループやメッセージアプリが利用されることがある。求人サイトよりも拡散が速く、雇用主の身元や店舗の実態を確認しにくい。

次のような求人には注意が必要である。

  • 仕事内容を詳しく説明しない
  • 在留資格を問わず働けると説明する
  • 現金日払い、高額報酬だけを強調する
  • 店名や所在地を面接直前まで明かさない
  • 在留カードの写真をSNSで送るよう求める
  • 資格外活動許可がなくても問題ないと説明する
  • マッサージ店と説明しながら性的サービスを求める
  • 客から受け取った現金の一部だけを報酬として渡す

在留資格に不安がある場合は、雇用主の説明だけを信用せず、出入国在留管理庁、外国人在留総合インフォメーションセンター、行政書士、弁護士などへ確認する必要がある。

雇用主が行うべき在留資格確認

外国人を雇用する事業者は、採用時に在留カードを確認し、従事させる業務が認められているか確認しなければならない。

  • 在留カード原本を確認する
  • 在留資格と在留期限を確認する
  • 就労制限の有無を確認する
  • 資格外活動許可欄を確認する
  • 在留カード等番号失効情報照会を活用する
  • 「特定活動」は指定書の内容を確認する
  • 実際の仕事内容と許可された活動を照合する
  • 採用後も在留期限や資格変更を定期確認する
  • 外国人雇用状況の届出を適切に行う

在留カードを確認しただけで責任を果たしたことにはならない。カードの記載と実際の業務内容が一致しているかまで確認する必要がある。

違法な性風俗店の摘発が必要な理由

違法な性風俗店は、在留資格違反だけでなく、風営法違反、売春防止法上の問題、税務申告、賃金未払い、暴力団や犯罪組織との関係など、複数の問題を伴うことがある。

今回の報道では、入管法違反以外の具体的な容疑は明らかにされていない。そのため、売春行為、暴力団関与、脱税、人身取引があったと断定してはならない。

一方、外国人の在留資格を確認しながら違法な営業へ組み込む行為が事実であれば、外国人労働者を使い捨てる構造を生む。経営者、募集担当者、店舗管理者、建物所有者など、営業を支える関係者の実態解明が必要となる。

外国人本人だけを処罰しても解決しない

資格外活動を行った外国人本人の責任は問われるべきだが、求人を出し、面接し、在留カードを確認し、店舗で働かせ、利益を得ていた事業者側の責任はより重い。

不法就労事件では、末端で働く外国人だけが逮捕・退去となり、経営者や指示役が別の外国人を募集して営業を続ける場合がある。

再発防止には、次の捜査が重要となる。

  • SNS求人アカウントの運営者
  • 店舗の実質的経営者
  • 売上金の管理者
  • 物件の契約者と所有者
  • 従業員を紹介した仲介者
  • 同様の店舗や系列店の有無
  • 過去に働いていた外国人の人数

賛成・反対・中立の視点

厳正な処分を求める視点

在留カードを確認しながら、就労制限のある外国人を違法な性風俗店で働かせた疑いが事実であれば、計画的な不法就労助長である。経営者だけでなく、募集担当者や利益を受け取った関係者まで厳正に摘発すべきだという立場である。

従業員の事情も確認すべきとの視点

外国人従業員が仕事内容を正確に説明されていたか、雇用主から強い立場で指示されていなかったか、賃金を搾取されていなかったかを確認する必要がある。本人の違反だけでなく、労働搾取や人身取引の可能性も個別に調べるべきだという考え方である。

雇用管理と予防を重視する中立的視点

摘発だけでなく、留学生や特定活動の外国人へ、風俗営業等での就労が全面的に禁止されることを多言語で周知する必要がある。雇用主側にも在留カード確認と業務内容照合を徹底させる立場である。

クロ助とナルカの視点

新人記者ナルカ
在留カードを確認していたなら、店側は適切に確認していたとも言えるの?

編集長クロ助
確認しただけでは足りないにゃ。カードに書かれた在留資格や就労制限と、実際にさせる仕事が合っているか確認する必要があるにゃ。

新人記者ナルカ
留学生が週28時間以内なら、どんな店でも働けるわけではないんだね。

編集長クロ助
風俗営業等の店では働けないにゃ。直接サービスをしなくても、受付や清掃など店舗内の仕事も禁止されるにゃ。

新人記者ナルカ
「特定活動」はどう判断するの?

編集長クロ助
人によって認められる活動が違うにゃ。在留カードだけでなく、旅券に添付された指定書の確認が必要にゃ。

新人記者ナルカ
袴田容疑者は否認しているんだね。

編集長クロ助
そうにゃ。ミサキ容疑者は認めているけれど、袴田容疑者の関与は、店舗経営、採用、給与、SNSなどの証拠で個別に判断されるにゃ。

編集部まとめ

  1. 事件の要点:「タイマッサージ店」を装った違法な性風俗店で、留学や特定活動のタイ国籍者3人を働かせた疑いにより、経営者の男女2人が逮捕された。
  2. 従業員側:店で働いていたタイ国籍の男女3人も、資格外活動を行った疑いで逮捕された。
  3. 在留カード:経営者側は面接時に在留カードを確認していたとされ、就労制限を認識していたかが捜査の焦点となる。
  4. 留学生の就労:資格外活動許可があっても、風俗営業等が行われる店舗での就労は認められない。受付や清掃なども禁止対象となり得る。
  5. 特定活動:認められる活動は外国人ごとに異なるため、指定書の確認が必要。今回の3人の指定内容は不明。
  6. 認否:ミサキ容疑者は認め、袴田容疑者は「資格外活動をさせていない」と否認している。
  7. 今後の焦点:店舗の実質的経営者、SNS募集、報酬、在留カード確認の状況、系列店や過去の従業員の有無が注目される。

出典

あわせて読みたい
外国人事件データベース一覧 JP News Focusでは、日本国内で報じられた外国人関連の事件、在留制度、移民政策、外国人労働、地域社会への影響を継続的に整理しています。 このページは、当サイトに...

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次