高知県警高知警察署は2026年7月7日、現金送付型のニセ警察詐欺事件の検挙に協力したとして、ヤマト運輸台東寿営業所に署長感謝状を贈呈したと発表した。
高知県警によると、同事件は2026年4月13日に認知された現金送付型ニセ警察詐欺事件で、同営業所が捜査に協力した結果、被害現金1,300万円を取り戻し、外国籍の犯人2人を逮捕することができたという。高知さんさんテレビは、逮捕された2人について、中国籍と台湾籍の男2人と報じている。
今回の事案は、外国籍容疑者による特殊詐欺事件という側面に加え、宅配便を悪用した現金送付型詐欺を、警察と民間事業者の連携で阻止した事例でもある。高齢者を狙うニセ警察詐欺が各地で問題化するなか、配送網を悪用した犯罪収益の回収ルートをどう遮断するかが重要な論点となる。
新人記者ナルカ


高知警察署がヤマト運輸台東寿営業所に感謝状
高知県警の発表によると、感謝状贈呈は2026年6月29日午前10時から、高知警察署の署長室で行われた。功労団体は、東京都台東区にあるヤマト運輸台東寿営業所である。
高知警察署は、2026年4月13日に認知した現金送付型ニセ警察詐欺事件で、同営業所が営業所を挙げて捜査に協力したと説明している。その結果、被害現金1,300万円を無事に取り戻すとともに、外国籍の犯人2人を逮捕できたという。
高知県警は「被害現金1,300万円を無事に取り戻すとともに、外国籍の犯人2人を逮捕することができました」として、同営業所への感謝状贈呈を発表している。
事件の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 事件類型 | 現金送付型ニセ警察詐欺 |
| 認知日 | 2026年4月13日 |
| 被害額 | 現金1,300万円 |
| 被害者 | 高知市の70代女性と報道 |
| 功労団体 | ヤマト運輸台東寿営業所 |
| 逮捕者 | 高知県警発表では外国籍の犯人2人 |
| 報道上の国籍 | 高知さんさんテレビは中国籍と台湾籍の男2人と報道 |
| 主な論点 | 特殊詐欺、現金送付、配送網悪用、民間事業者との連携 |
高知さんさんテレビの報道によると、2026年4月、警察官などをかたって高知市の70代女性から1,300万円をだまし取った疑いで、中国籍と台湾籍の男2人が逮捕された。だまし取られた現金は、犯人に渡る前に高知県警とヤマト運輸の連携によって回収され、被害者に全額返金されたという。
また、報道では、女性が警察に被害届を出した際、発送された現金がまだ犯人の手元に渡っていなかったため、警察がヤマト運輸台東寿営業所に捜査協力を依頼したとされる。その後、現金を回収したうえで、荷物の到着予定日にダミーの荷物を運び、受け取りに現れた容疑者の逮捕につながったという。
現金送付型ニセ警察詐欺とは
ニセ警察詐欺は、警察官や捜査機関の関係者を名乗り、被害者に「口座が犯罪に使われている」「紙幣を調べる必要がある」「資産を保護する」などと信じ込ませ、現金やキャッシュカード、暗号資産などをだまし取る手口である。
今回のような現金送付型では、被害者に宅配便や荷物として現金を送らせる点が特徴となる。犯人側は、受取先の住所や名義を変えながら現金を回収する可能性があり、配送業者、コンビニ、私設私書箱、空き部屋などが犯罪インフラとして悪用されるおそれがある。
警察庁は2026年から、被害が急増している「ニセ警察詐欺」を独立した手口として位置づけ、統計上も分かりやすく整理する方針を示している。これは、従来のオレオレ詐欺や架空料金請求詐欺だけでは捉えきれない新たな被害拡大を反映したものといえる。
高知県内でも被害が深刻化
高知さんさんテレビによると、2026年の高知県内で発生した特殊詐欺は76件、被害額は5億4,300万円に上っている。このうち、ニセの警察官をかたる詐欺は21件で、被害額は全体の約4割にあたる2億500万円とされる。
この数字からも、ニセ警察詐欺は単発の被害ではなく、地域社会全体で警戒すべき犯罪類型になっていることが分かる。特に、高齢者が「警察」「捜査」「口座凍結」「資産保護」といった言葉に不安を抱き、冷静な確認をしないまま現金を発送してしまう危険がある。
今回の事件では被害現金が回収されたが、同様の事案で現金が犯人側へ渡った後に全額を取り戻すことは容易ではない。警察や金融機関だけでなく、配送業者、地域住民、家族、自治体が、現金送付を伴う不審な依頼に気づける仕組みが必要となる。
外国籍2人逮捕と報道上の注意点
高知県警の公式発表では、逮捕者について「外国籍の犯人2人」とされている。一方、高知さんさんテレビは、中国籍と台湾籍の男2人が逮捕されたと報じている。
特殊詐欺では、電話をかける役、現金を受け取る役、口座や住所を用意する役、指示役などに分かれる場合がある。外国籍の人物が末端の受け取り役として使われるケースもあれば、国際的な犯罪グループが関与するケースもある。国籍だけで全体像を判断せず、役割、資金の流れ、背後関係を確認することが重要である。
配送業者との連携がなぜ重要か
今回の事件で注目すべきは、被害者が現金を発送した後でも、配送の途中で警察と事業者が連携し、被害回復と犯人摘発につなげた点である。
現金送付型詐欺では、荷物が犯人の手に渡る前であれば、配送状況の確認、荷物の保全、受取場所での捜査協力により、被害を食い止められる可能性がある。もちろん、民間事業者が単独で捜査行為を行うわけではない。警察からの正式な要請と安全確保のもとで協力することが前提となる。
この種の連携は、今後の特殊詐欺対策で重要性を増す。犯罪グループが現金送付、荷物受け取り、転送、受取代行などを悪用する以上、配送網の現場で不審な荷物や受け取り行動を早期に察知できる体制が必要になる。
被害を防ぐための確認ポイント
- 警察官を名乗る人物から現金送付を求められたら、即座に電話を切る
- 警察がSNSや通信アプリで捜査情報を説明し、現金や送金を要求することはない
- 「紙幣を調べる」「口座を保護する」「逮捕を避ける」などの言葉は詐欺を疑う
- 宅配便で現金を送るよう求められた場合は、発送前でも発送後でも警察に相談する
- 家族、金融機関、配送業者、自治体が高齢者の異変に気づく体制を整える
現金を発送してしまった場合でも、すぐに警察へ相談すれば、配送状況によっては被害回復につながる可能性がある。今回の事件は、その可能性を示した重要な事例といえる。
クロ助とナルカの視点


















編集部まとめ
- 事件概要:高知県警高知警察署は、現金送付型ニセ警察詐欺事件の検挙に協力したヤマト運輸台東寿営業所へ署長感謝状を贈呈した。
- 被害回復:被害現金1,300万円は、犯人側に渡る前に警察と営業所の連携で回収された。
- 外国籍関与:高知県警は外国籍の犯人2人を逮捕したと発表。高知さんさんテレビは中国籍と台湾籍の男2人と報じている。
- 制度上の論点:現金送付型詐欺では、配送網が犯罪収益の回収経路として悪用される可能性があり、警察と民間事業者の連携が重要となる。
- 今後の注視点:逮捕者の役割、起訴内容、上位の指示役、国際的な特殊詐欺グループとの関係が判明した場合は追記する。
出典
- 高知県警察「詐欺事件検挙に対する功労団体へ署長感謝状を贈呈しました。」2026年7月7日
- 高知さんさんテレビ「1300万円の“ニセ警察官”詐欺を防いだ回収劇」2026年6月29日
- KUTVテレビ高知「70代女性が東京に向けて1300万円を荷物で発送…」2026年6月29日
- 警察庁「特殊詐欺の認知・検挙状況等について」












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