対ロシア経済制裁で輸出が規制されている中古車計73台を、経済産業相の承認を受けずに輸出したとして、松江地検が大阪市在住の韓国籍の貿易業者の男(36)を外国為替及び外国貿易法違反の罪で起訴したことが、2026年11月4日に報じられた。輸出は2025年9月と11月の2回で、申告額の合計は約2億2900万円。韓国向けと申告しながら、実際にはロシアに向かったとされる。
新人記者ナルカ


報道・公的資料で確認できた概要
| 報道日 | 2026年11月4日 |
|---|---|
| 捜査機関 | 浜田海上保安部(島根県) |
| 司法手続 | 松江地方検察庁が外為法違反罪で起訴したと報道 |
| 被告 | 大阪市に住む韓国籍の貿易業の男(36) |
| 輸出時期 | 2025年9月・11月 |
| 輸出台数 | 計73台(9月45台、11月28台) |
| 輸出申告額 | 計約2億2900万円 |
| 港 | 島根県浜田市の浜田港・福井ふ頭 |
| 疑われる経路 | 韓国向けと税関に申告し、韓国経由でロシアへ輸出したと報道 |
2回に分けて中古車73台 約2億2900万円を申告
TSKさんいん中央テレビによると、被告は2025年9月と11月、浜田港から中古車を輸出した。9月は45台、11月は28台で合計73台となる。輸出申告額の合計は約2億2900万円に上る。
時事通信は、被告が2026年9月と10月に逮捕され、松江地検が11月4日までに起訴したと伝えている。11月4日当日に輸出した事件ではなく、前年の貿易行為を巡る刑事事件である。
「韓国向け」申告と最終仕向地ロシアの違い
TSKは、税関への申告では韓国向けとしていた一方、韓国を経由してロシアへ車を運んでいたと報道した。浜田海上保安部は、港湾関係者からの情報や貨物船への立ち入りなどを通じ、輸出の実態を調べたという。
経済産業省の対ロシア輸出規制FAQでは、輸出先が第三国であっても、規制対象物資が最終的にロシアに輸出されることを前提としていれば、仕向地や輸出承認の考え方を検討する必要があると説明されている。第三国を経由したという形式だけで規制を免れるわけではない。
2023年に自動車の輸出規制を強化
日本はロシアによるウクライナ侵攻を受け、輸出管理措置を段階的に強化している。経済産業省によると、2023年8月に追加の規制が行われ、排気量1900cc超の自動車、ハイブリッド車などが規制対象に含まれた。
時事通信は、2023年の規制強化により対象となった自動車の不正輸出を巡る起訴としては全国初と伝えている。「日本で初めて輸出違反が起きた」「すべての対露制裁違反で初の起訴」という意味に広げて解釈しないよう注意したい。
起訴は有罪確定ではない 残る確認事項
今回、男が外為法違反罪で起訴されたと報じられたが、有罪が確定したという情報はない。公判でどの車両が規制対象と判断されたか、最終的な輸出先をどこまで認識していたか、共謀関係がどこまで認定されるかが論点となる。
車の購入者・仕向け先、回収の可否、輸出した車両の具体的な車種や台数別の内訳も、すべては公表されていない。制度の実効性を評価するには、規制文書と刑事手続の両面から確認する必要がある。






よくある質問(FAQ)
Q.いつ輸出した事件ですか?
A.2025年9月と11月に計73台を輸出したとされる事件です。起訴が報じられたのは2026年11月4日です。
Q.車の申告額はいくらですか?
A.合計約2億2900万円と報じられています。
Q.韓国を経由していれば規制の対象外ですか?
A.そのような一般ルールではありません。経済産業省は規制対象物資の仕向地や迂回輸出について注意喚起しています。
編集部まとめ
日本が行う対ロシア経済制裁の実効性は、国内の港での申告内容だけでなく、最終的に規制対象品がどこへ運ばれるのかを確認できるかにかかっている。今回の事件では、韓国向けの申告とロシアへの輸送の関係、輸出承認の有無、共謀関係が焦点だ。起訴という司法手続を踏まえ、公判で明らかになる事実と制度上の課題を追いたい。
出典・公的資料
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