警察署で作成された供述調書などに、自分とは異なる他人の名前を署名し、不正に使用したとして、沖縄署は2026年7月24日、タンザニア国籍の33歳の男を私印偽造と同不正使用の疑いで逮捕した。
報道によると、逮捕されたのは沖縄県うるま市に住むタンザニア国籍の男(33)。男は7月12日に沖縄署、翌13日には那覇署で、それぞれ供述調書などへ他人の署名を偽造し、警察官に対して不正に使用した疑いが持たれている。
男は7月12日、旅券を携帯していなかったとして、入管法違反の旅券不携帯容疑で逮捕されていた。両警察署で供述調書などを作成する際、自分の本名とは異なる名前で署名したとされる。
その後、男が送検された後に、警察へ申告していた名前が偽名だったことが判明したという。
現時点の報道では、男が使用した偽名が実在する他人の氏名だったのか、他人名義の身分証明書を所持していたのか、なぜ偽名を使ったのか、在留資格や在留期間に問題があったのかは明らかになっていない。
また、今回の逮捕容疑は、単に警察へ虚偽の名前を申告したことだけではなく、他人の署名を偽造し、供述調書などで使用したことにある。
新人記者ナルカ


事件の概要
- 逮捕日:2026年7月24日
- 逮捕した警察署:沖縄署
- 逮捕者:タンザニア国籍の男(33)
- 居住地:沖縄県うるま市
- 逮捕容疑:私印偽造、同不正使用
- 偽名署名をしたとされる日:7月12日、13日
- 場所:沖縄署、那覇署
- 対象書類:供述調書など
- 発覚時期:送検後
- 最初の逮捕容疑:入管法違反(旅券不携帯)
- 認否:今回確認した報道では明らかにされていない
時系列で見る事件
| 日付 | 内容 |
|---|---|
| 7月12日 | 旅券を携帯していなかったとして、沖縄署が男を入管法違反容疑で逮捕。 |
| 同日 | 沖縄署で供述調書などを作成した際、自分とは異なる名前で署名した疑い。 |
| 7月13日 | 那覇署でも供述調書などへ別人の名前を署名した疑い。 |
| 送検後 | 警察へ申告していた名前が偽名だったことが判明。 |
| 7月24日 | 沖縄署が私印偽造と同不正使用の疑いで男を逮捕。 |
供述調書とは
供述調書は、警察官や検察官などの捜査機関が、被疑者や参考人から聞き取った内容を文書にまとめたものである。被疑者の供述を調書に録取した場合、通常は作成された内容を本人が確認し、内容に誤りがなければ署名や押印を行う。
署名は、その調書が誰の供述を記録したものかを確認する重要な役割を持つ。そのため、他人の名前を署名として記入すれば、供述者の本人確認や刑事手続きに誤りを生じさせる可能性がある。
私印偽造とは
刑法第167条は、「行使の目的で、他人の印章または署名を偽造した者」を処罰すると定めている。
ここでいう「私印」は、会社印や個人の印鑑だけを意味するものではない。刑法第167条は、他人の「署名」を偽造する行為も対象としている。法定刑は3年以下の拘禁刑である。
今回、男は供述調書などへ自分ではない他人の名前を署名した疑いを持たれている。警察は、他人名義の署名を作成した行為が私印偽造に当たると判断したとみられる。
不正使用とは
刑法第167条第2項は、他人の印章や署名を不正に使用した場合や、偽造した印章・署名を使用した場合も、偽造と同様に処罰すると定めている。
今回の事件では、他人の名前を紙に書いただけではなく、その署名が記載された供述調書などを警察官へ提出し、正式な捜査書類として使用した疑いがある。
そのため、署名を作る「偽造」と、その署名を実際の手続きで使う「不正使用」の両方が逮捕容疑となった。
口頭で偽名を名乗る行為との違い
| 行為 | 考えられる法的問題 |
|---|---|
| 口頭で別の名前を名乗る | 状況により、捜査妨害、虚偽申告、本人確認上の問題などが生じる可能性 |
| 他人の名前を署名する | 私印偽造が問題となる可能性 |
| 偽造署名を記載した書類を提出する | 偽造私印の不正使用が問題となる可能性 |
| 他人名義の身分証を使用する | 文書偽造や別の法令違反が問題となる可能性 |
今回、他人名義の身分証明書や在留カードを使用したとの報道はない。そのため、偽造在留カード行使や有印私文書偽造など、報道されていない犯罪を加えてはならない。
なぜ送検後に偽名と判明したのか
報道によると、偽名だったことは送検後に判明した。ただし、どのような確認によって本名が判明したかは明らかにされていない。
一般に外国人の本人確認では、旅券、在留カード、指紋や顔写真、出入国記録、外国当局や大使館への照会、過去の警察・入管記録などが使われることがある。
今回、どの方法を使ったのか、偽名が実在人物の氏名だったのかは不明である。
最初の逮捕は旅券不携帯容疑
男は7月12日、旅券を携帯していなかったとして、入管法違反の疑いで逮捕された。
出入国在留管理庁は、入管法第23条に基づき、日本に在留する外国人には、旅券または各種許可書などを携帯し、権限ある官憲から提示を求められた場合に提示する義務があると説明している。
一方、中長期在留者には在留カードの携帯義務があり、在留資格や所持する証明書によって、具体的な携帯義務の適用関係が異なる。
今回の男がどの在留資格だったか、在留カードを所持していたか、旅券の有効期限が切れていたかは報じられていない。
旅券不携帯と不法滞在は別
旅券を携帯していないことと、在留資格を持たずに日本へ滞在していることは、同じではない。
有効な在留資格を持っていても、法律上必要な旅券や在留カードを携帯していなければ、携帯義務違反が問題となる場合がある。逆に、旅券や在留カードを携帯していても、在留期限を過ぎていれば不法残留となる。
今回、男の不法残留や不法入国が発表された事実はない。
偽名使用で捜査に生じる影響
- 過去の犯罪歴や逮捕歴を確認できない
- 在留資格や在留期限を正確に確認できない
- 本人の国籍や生年月日に誤りが生じる
- 送検書類や勾留手続きが誤った名義で作成される
- 別人が犯罪者として記録される可能性がある
- 通訳や大使館への連絡に支障が出る
- 裁判や退去強制手続きの対象者を誤るおそれがある
外国人被疑者の本人確認
外国人被疑者の本人確認では、ローマ字表記、現地語表記、姓と名の順序、ミドルネーム、通称名などにより、同じ人物でも記録上の表記が異なる場合がある。
単なる表記の違いと、意図的な偽名使用を区別するには、旅券、在留カード、指紋、出入国記録などを照合する必要がある。
今回、警察は「他人の署名を偽造した」と判断して逮捕している。ただし、具体的な偽名や本人確認の経緯は公表されていない。
沖縄署と那覇署の2か所で署名
男は7月12日に沖縄署、13日には那覇署で、それぞれ供述調書などへ偽名を署名した疑いが持たれている。
2日間、異なる警察署で同じ偽名を使ったのか、別々の偽名を使ったのかは報じられていない。
在留資格への影響
外国人が刑事事件で有罪となった場合、罪名、刑の内容、在留資格、在留期間などにより、在留期間更新や退去強制手続きへ影響する可能性がある。
しかし、私印偽造で逮捕されたことだけで、直ちに国外退去が決定するわけではない。刑事事件の処分と、入管による在留上の判断は別の手続きである。
認否は報じられていない
今回確認した報道では、男が私印偽造と不正使用の容疑を認めているか、否認しているかは明らかにされていない。
逮捕は有罪確定を意味せず、他人の署名を作成した意図や、供述調書を不正に使用する認識があったかは、今後の捜査と裁判で判断される。
クロ助とナルカの視点












編集部まとめ
- 供述調書などへ他人の名前を署名し、不正に使用した疑いで、タンザニア国籍の33歳男が逮捕された。
- 7月12日に沖縄署、13日に那覇署で偽名署名をしたとされる。
- 男は旅券不携帯の入管法違反容疑で先に逮捕されていた。
- 送検後に、警察へ申告していた名前が偽名だったことが判明した。
- 刑法第167条は、他人の印章だけでなく署名の偽造・不正使用も処罰する。
- 偽名を使った理由、実在人物の名前か、在留資格、認否は不明。
- 旅券不携帯と不法滞在は別であり、不法残留だったと断定できない。
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