衆議院選挙の投開票日まで残り3日となった。外国人政策を巡る議論の最前線として注目を集めているのが、埼玉県川口市を含む埼玉2区だ。人口構成の変化と地域摩擦を背景に、各党の立候補者は外国人政策の在り方を前面に打ち出している。
外国人比率約9% 全国でも突出する川口市
川口市の人口は約60万8000人。このうち外国人住民は5万3790人で、全体の約9%を占めている。外国人住民数は全国の市区町村で2番目に多く、日本人住民が減少する一方で外国人が増加している点が、川口市の大きな特徴だ。
チャイナタウンとして知られる西川口駅周辺では、中国語や英語、ベトナム語で書かれた注意書きも見られ、外国人住民の定着が進んでいる様子がうかがえる。
市長選では「受け入れ反対」を掲げた候補が約2割
2月1日に投開票された川口市長選では、新人6人が立候補。そのうち外国人の受け入れ反対などを明確に訴えた2人の候補が、全体のおよそ2割の票を獲得した。
市民の多くは単純な賛否ではなく、治安、生活ルール、行政対応といった現実的な課題への対応を重視しているとみられる。
埼玉2区に立候補した4人と外国人政策
今回の衆院選で埼玉2区には、自民党、日本維新の会、国民民主党、参政党から4人が立候補している。各党とも外国人政策の厳格化やルール徹底を訴えている点は共通しているが、アプローチには違いがある。
参政党・菅野静華候補(37)
参政党から立候補した菅野静華候補は、「移民の大量・過剰な受け入れには反対」と明確な歯止め論を展開する。小学校教員経験を持ち、川口市議を辞職して国政進出を目指す。
市議時代に地域トラブルの相談を多数受けてきたとして、「受け皿がないまま外国人を受け入れすぎた結果、地域との摩擦が生じている」と指摘。また、ネット上の誤情報による川口市のイメージ低下にも言及し、情報の適正化を訴えている。
日本維新の会・高橋英明候補(62)
3期目を目指す高橋英明候補は、「外国人問題は次のステージに入っている」とし、人口減少下で一定の外国人労働力は必要としつつも、無秩序な受け入れには否定的な立場を取る。
連立を組む自民党との差異として、「経済界への忖度で消極的になりがちな部分を、維新が改革していく」と強調し、量的管理の必要性を訴える。
自民党・新藤義孝候補(68)
9期目を目指す新藤義孝候補は、外国人政策は自治体任せではなく、国が責任を持って対応すべきだと主張する。
違法行為への厳格な対応と制度の見直しを掲げ、川口市に国と自治体が連携するワンストップ対応センターの設置準備が進んでいることを説明。「生活上の迷惑や不安に、まずセンターが対応する」と期待を示した。
国民民主党・細谷勇人候補(36)
最年少の細谷勇人候補は、外務省や商社勤務の経験を生かし、外交・安全保障を含めた視点から外国人政策を語る。
排外主義とは距離を置き、「外国人にルールを守ってもらうためには、理解してもらう努力が足りなかった」と述べ、共生の前提としてルール浸透の重要性を訴えている。
争点は「排除か共生」ではなく「管理と実行力」
埼玉2区の選挙戦で浮かび上がるのは、単なる排除か共生かの二元論ではない。外国人政策をどこまで管理し、誰が責任を持って実行するのかが最大の争点となっている。
投開票まで残り3日。川口市を含む埼玉2区の選択は、今後の外国人政策議論に少なからぬ影響を与えそうだ。
クロ助とナルカの視点から
新人記者ナルカ




















編集部まとめ
・川口市は外国人比率約9%と全国でも突出した自治体
・市民の関心は「賛成か反対か」ではなく、治安や生活ルールの管理
・埼玉2区の各候補は、いずれも外国人政策の厳格化を主張
・争点は排除論ではなく、国・自治体の責任と実行力
・投開票の結果は、今後の外国人政策議論に影響を与える可能性がある











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