公開日:2025年9月20日
更新日:2025年9月20日
大阪府で、中国人男性客を相手に売春をさせる目的で日本人女性を派遣したとして、派遣型風俗店の店長の男ら3人が逮捕されました。 店長は中国籍、他に中国籍のドライバー、日本人の共犯者が含まれており、警察はインバウンド需要を狙った違法営業の実態解明を進めています。(出典:毎日新聞 2025年9月17日、TBS NEWS DIG 2025年9月17日)
事件の概要
- 日時:2025年5月〜7月ごろ
- 場所:大阪府大阪市西淀川区を拠点とする派遣型風俗店
- 容疑者:関博(グアンボー)容疑者(32、中国籍・店長)、伊険旭(イー・シェンシュイ)容疑者(31、中国籍・ドライバー)、西木義明容疑者(58、日本国籍)
- 容疑内容:日本人女性を中国人男性客に派遣し売春をあっせんした疑い(売春防止法違反)
- 営業形態:「デリヘル形式」を装った派遣型風俗店
社会への影響
訪日外国人観光客の増加を背景に、インバウンド客をターゲットにした違法営業が行われていた可能性があります。「観光需要」と「違法性ビジネス」の交差は、観光産業全体の信用にも関わる問題です。
一方で容疑者は「女性に性行為をするよう指示はしていない」と容疑を否認しており、実際に売春が成立していたかどうかが今後の焦点となります。
訪日外国人(インバウンド)の現状
- 2025年7月の訪日外客数は 約343万7,000人。前年同月比で 4.4%増。 国別で最も多かったのは中国で、約97万4,500人。台湾・韓国なども多いが、中国の訪日客数の比率が高い。 (日本政府観光庁 2025)
- 2025年8月の推計でも、訪日外国人旅行者数は前年同月比16.9%増の 約342万8,000人。 8月としては初めて 300万人超え。 中国からの訪日客も大きく伸びている。
- 中国人訪日客の年間数も急増。2024年1年間で中国本土からの訪日客は 606万人超。前年より3倍以上の増加。 中国マーケティングもベクトル〖アジア最大級のPR会社〗
これらのデータは、「中国人観光客」がターゲットにされやすい背景が数値的にも明確であることを示しており、違法営業がインバウンド需要を背景に成立しやすい構造を裏付けます
地域や関係者の声
・「訪日客を狙った違法営業があると治安への懸念が高まる」(大阪府民)
・「女性が自発的か強制かは重大な問題。観光と搾取が結びつけば社会全体に悪影響」(人権団体関係者)
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法制度と取り締まり
今回のケースは、売春防止法違反での摘発ですが、同時に風営法(無店舗型風俗営業の届け出)との乖離も指摘されています。表向きは「デリバリーヘルス」として営業届を出していても、実態が売春であれば違法です。
警察はインバウンド需要に便乗した違法営業を重点的に監視しており、今後も類似事件の摘発が強化される見込みです。
風俗営業・風俗関連犯罪の動向
- 警察庁の「令和5年における風俗営業等の現状と風俗関係事犯等の取締り状況」によると、風俗営業の許可数(営業所数)は過去5年で減少傾向。令和5年末で約 77,311件。前年から減少。 (警察庁)
- 売春防止法違反や性風俗関連特殊営業などの風俗関係事犯の検挙も、警察庁統計で取り扱われており、行政処分・摘発強化の対象となっている。許可数減少の一方で、違法営業や摘発の比率は依然として課題。 (警察庁)
編集部 クロ助とナルカから見た 今回の事件







編集デスクまとめ/今後の見通し
大阪で摘発されたこの事件は、インバウンド観光と違法風俗営業の交差という新たな課題を示しています。容疑者は否認しているものの、女性派遣の実態や強制性の有無、利用客の数や範囲が明らかになれば、より大きな社会問題に発展する可能性があります。警察・自治体には実効的な監視と、観光業と治安維持の両立を図る施策が求められます。
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