北海道江別市大麻地区を舞台に、「日本人が近づくと『帰れ』と脅される」「違法建築のモスクがある」とする動画がSNSで拡散しました。一方で、江別市議会議員が現地確認を行い「市として違反建築物は確認されていない」と発信しており、ネット上の主張と行政の見解にギャップが生じています。
目次
1. 拡散した動画の内容
- 9月27日にYouTubeで公開された「イスラムタウン潜入」動画。
- 撮影者は江別市大麻地区を訪れ、「日本人は帰れ」「イスラム教じゃないから帰れ」といった脅しを受けたと主張。
- 撮影中の外国人男性らが強い口調で応じる場面も収録。
- 撮影者は「ここは日本だ、公道だ」「命の危険を感じ退去した」とコメント。
- 動画内で「違法建築のモスク」「76件の違法建築物」といった指摘も行われている。
2. 行政・議員の見解
- 江別市議会議員(@ebetsu0744)が9月27日に現地確認を実施。
- 市の担当課に確認したところ「違反建築物は確認されていない」と公式に説明。
- 同議員は「SNSでの誤情報が広まっている可能性がある」と指摘。
- 江別市としては外国人住民やモスク関係者との対話・交流の必要性を認識しているとの見解。
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3. 江別市における外国人住民の状況
- 江別市にはパキスタン国籍を中心とした外国人住民が増加しており、中古車販売業などに従事。
- 北海道新聞(2024年報道)によれば、市内には複数のモスクが存在し、ラマダン期には多数のムスリムが集う。
- 江別市議会でも多文化共生政策や外国人住民との意見交換の場が議論されている。
編集部クロ助&ナルカの視点から

クロ助:動画のインパクトは強いけれど、行政は「違法建築なし」と確認しているにゃ。SNSの主張だけで判断するのは危険だにゃ。



ナルカ:ただ、日本人が「帰れ」と言われたと聞くと不安になりますね…。地域で摩擦が起きているのは確かだと思います。



クロ助:共生の現場では摩擦もあるにゃ。だからこそ、事実確認と冷静な議論が必要だにゃ。
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編集デスクまとめ
今回の江別市「イスラムタウン」騒動は、
- SNSでの動画拡散による衝撃的印象
- 行政による「違反建築は確認されていない」という冷静な検証
が対照的に並ぶ事例です。 - 治安面の懸念:動画内のやり取りは住民に不安を与え、地域摩擦の印象を強める。
- 制度面の課題:違法建築や治安不安が事実でない場合でも、SNSでの拡散が地域のイメージに影響する。
- 今後の焦点:行政と地域住民、外国人コミュニティの間で透明性のある対話と情報発信を続けることが不可欠。
👉 ネットと現実の「温度差」をどう埋めるかが、今後の共生政策の課題といえるでしょう。
出典:江別市議会議録(多文化共生関連)/北海道新聞「江別市のモスクとムスリム住民」
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