ベトナム帰国時の空港で撮影された約44秒の動画がX上で拡散し、閲覧数は360万回を超えた。投稿者は、技能実習生が短期間の年の差結婚によって永住権を狙った「偽装結婚の典型」と指摘し、SNS上では賛否を含む激しい議論が起きている。背景には技能実習生の失踪問題や、離婚後も永住権が残る場合がある制度への不信感がある一方、動画内の表現そのものが強い反発を招いた側面も見逃せない。
新人記者ナルカ


拡散した動画の概要
- 撮影場所:ベトナム帰国時の空港
- 動画の長さ:約44秒
- 閲覧数:360万回以上
- 主張:技能実習生が短期間・年の差結婚で永住権を狙ったと指摘
- 反応:X上で「偽装結婚の典型」との批判が相次ぐ
動画では、結婚や帰国をめぐる一連の状況が切り取られ、投稿文と合わせて強いメッセージ性を持つ形で拡散された。
議論の背景にある制度不信
SNS上で批判が広がった背景には、技能実習生の失踪問題がある。実習先から離脱し、不法就労に流れる事例が各地で報告されてきたことで、「制度が悪用されているのではないか」という不信感が蓄積している。
また、国際結婚後に離婚しても、条件次第で在留資格や永住権が維持されるケースがあることが、「制度の抜け穴ではないか」として議論の対象となっている。
偽装結婚と国際結婚の線引き
一方で、日本人と外国人による国際結婚のすべてが不正目的ではない。真剣な交際や家庭形成を目的とした結婚も数多く存在する。
今回の動画が特に反感を買ったのは、結婚そのものを「永住権取得の手段」として一方的に描写し、当事者を道具のように扱っていると受け取られた点にある。
制度の問題提起と、個人へのレッテル貼りは別であり、この線引きが曖昧になると、無関係な国際結婚への偏見を助長しかねない。






SNS時代の「告発動画」の難しさ
SNSでは、短い動画と強い言葉が組み合わさることで、事実関係の検証よりも感情的反応が先行しやすい。再生回数が増えるほど、「典型例」「象徴」として扱われ、実態以上の一般化が起きやすい。
今回のケースも、制度設計の検証という本来の論点より、動画表現への嫌悪や対立が前面に出た結果、議論が分断された形となった。
編集部で整理
- 事実整理:帰国時の空港で撮影された動画が拡散し、偽装結婚疑惑として批判が集中。
- 論点①:技能実習制度と在留資格・永住制度の運用に対する不信。
- 論点②:個人を「制度悪用の象徴」として扱う表現の是非。
- 国益的示唆:制度の抜け穴検証と同時に、国際結婚全体への偏見を生まない情報発信が不可欠。











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