組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)容疑/日本人29人に指示か
10月8日までに、愛知など6県警の合同捜査本部は、カンボジアに設けられた拠点から日本人29人に指示を出して日本国内で特殊詐欺を行わせたとして、いずれも中国籍・職業不詳の容疑者(33)=埼玉県川口市=と容疑者(22)=同=を組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)容疑で逮捕しました。合同捜査本部は認否を明らかにしていません。
事件の骨子(判明範囲)
拠点・態様:カンボジアの拠点から、電話役などの日本人29人に対し指示役として関与した疑い。
被害例:5月26~27日、カンボジアから警察官等をかたって愛知県知多市の男性会社員(48)から現金500万円をだまし取った疑い。 南日本新聞デジタル 逮捕の枠組み:組織的詐欺(組織犯罪処罰法)として立件。
出典:熊日電子版|熊本日日新聞社
時系列(要約)
- 2025年5月26~27日:知多市の男性被害(500万円)。
- 同年・秋:合同捜査本部が中国籍の男女2人を逮捕(8日までに)。
法的評価
組織的詐欺:組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律(いわゆる組織犯罪処罰法)に規定される加重類型。詐欺(刑法246条)より法定刑が加重され、実刑リスクが高いとされます。学術解説は、組織的詐欺が通常の詐欺より厳罰設計である点を指摘。※本件の適用条項・量刑は今後の捜査・公判で確定します。
詐欺(参考):刑法246条は10年以下の懲役(一般論)。未遂・共謀・加重等の適用は個別事案によります。
地域の影響・実務上の留意点
国外拠点×国内実行役のハイブリッド型は、自治体・警察の被害阻止フロー(金融機関通報、留置口座凍結、受け子摘発)を越えやすい構造。「かけ子—指示役—拠点」の多層化が進んでいます。
①公的機関を名乗る電話
②現金引き出し・宅配・ロッカー指定
③一般向けには「個人情報の照合」「口座の安全化」等の文言をトリガーに即通報する習慣化が有効。 事業者向けには、高額出金の声掛け/還付・投資名目の振込アラート、受け渡し指示があった顧客の110番連絡等、昨年からの実務が奏功しています(本件とは別件の一般論)。
クロ助とナルカの視点から




出典(同内容の共同通信配信)
- 共同通信配信(地方紙掲載):熊本日日新聞「詐欺指示役か、中国籍男女逮捕—カンボジア拠点で日本人29人に」(10/8)熊日電子版|熊本日日新聞社
- 同配信(河北新報)河北新報オンライン/(大分合同新聞)大分経済新聞/(みんゆうnet)福島民友新聞社/(南日本新聞)※容疑・被害額の具体表記あり(500万円)南日本新聞デジタル
- 組織犯罪処罰法(e-Gov 法令)・加重類型の学術解説。法令検索


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