文科省、博士課程の外国人留学生への生活費支援を廃止へ
文部科学省は2027年度から、博士課程の外国人留学生に対する生活費支援を廃止し、日本国籍者に限定する方針を正式に検討している。対象となるのは「博士課程生活支援事業」で、現在は月額15万〜20万円(年間180万〜240万円)を給付している。これまで国籍を問わず運用されてきたが、少子化による博士課程学生の減少や「国内人材を優先すべき」との世論を背景に制度見直しが進められている。
制度の概要と現行状況
同支援は博士課程の学生に対し研究専念を促すために導入され、2024年度の支給対象は約1万56人。そのうち外国人留学生は約39%(約4,125人)を占めた。国籍を問わない仕組みにより研究室の国際化が進んできたが、財源の制約から「まずは日本人学生を支援すべき」との声が強まっている。
大学・研究機関の懸念
大学関係者からは「研究室の国際性が後退し、日本の研究力低下につながりかねない」との懸念が出ている。例えば理工系の一部大学院では、博士課程の外国人比率が50%に迫る研究室も存在する。東京大学の教授は「優秀な留学生が来なくなれば、国際共同研究の基盤が揺らぐ」と警鐘を鳴らしている(読売新聞 2025)。
賛成・反対・中立の三点セット
・賛成派:「限られた財源は日本人学生に集中させるべき」
・反対派:「国際競争力を損なう。人材流出を招き、日本の研究水準が下がる」
・中立派:「日本人学生への支援強化は必要だが、外国人を対象外にするのではなく、定着を条件にするなど共存策を検討すべき」
SNSの反応
X(旧Twitter)では以下のような反応が見られる。
・「国費はまず日本人に使うべき。当たり前」
・「優秀な留学生を切り捨てれば、日本の研究室は空洞化する」
・「支援するなら、日本に残って働くことを条件にすればいい」
若手研究者や留学生団体からは「制度が廃止されれば、日本を選ぶ学生が減る」との懸念も投稿されている。
国益への影響と今後の課題
今回の方針は「国内人材育成を優先する国益」と「国際性を維持する研究力」のバランスを問う動きといえる。国内博士課程学生の支援強化は理解されやすい一方で、外国人博士課程学生を対象外とすれば、日本の研究環境の魅力が低下し、国際的な人材獲得競争で不利になる可能性がある。
文科省は今後、制度の詳細や経過措置を示す予定であり、大学・研究機関との調整が注目される。
コメント