経団連の筒井義信会長は、産経新聞などのインタビューで、政府が検討を進める外国人政策について「データとエビデンスに基づいて方向性を定めてほしい」と述べた。人口減少が進む中、特に地方の中小企業では外国人労働力なしでは事業継続が難しい現実があるとして、秩序ある受け入れと共生社会の必要性を強調した。
政府の外国人政策に注文
政府は月内にも外国人政策の方向性を示す見通しだ。これについて筒井会長は、「国の将来を決める重要な政策だ」とした上で、感情論や短期的な議論に流されることなく、客観的なデータと証拠に基づいて制度設計を行うべきだと指摘した。
外国人政策は賛否が分かれやすく、治安や社会保障への懸念が語られる一方、労働力確保という経済現実も存在する。筒井会長は、議論が極端に振れないよう冷静な判断を求めた形だ。
「秩序ある受け入れ」と共生社会
経団連はこれまで、外国人労働者の受け入れについて「秩序ある受け入れ」と「共生社会の実現」を柱とする提言を行ってきた。基本法の整備を含め、場当たり的な制度改正ではなく、長期的視点での枠組みづくりが必要だとしている。
単に人数を増やすのではなく、在留管理、日本語教育、地域社会との関係構築まで含めた総合的な政策が求められている。
地方中小企業の切実な現状
筒井会長が特に言及したのが、地方の中小企業の状況だ。人口減少と若年層流出により、製造業や建設業、サービス業では人手不足が慢性化している。
こうした地域では、外国人労働者がいなければ事業が成り立たないケースも増えており、「労働供給の制約が非常に大きい」という現実を政策に反映させる必要があるとした。
政治のリーダーシップを注視
外国人政策は、経済だけでなく社会のあり方そのものに影響する分野だ。筒井会長は、今後の審議状況や政治のリーダーシップのあり方を注視していく考えを示している。
政府がどこまで実態を踏まえた制度設計を行えるのかが、今後の焦点となる。
賃上げと外国人政策の関係
インタビューでは、2026年春闘についても触れ、賃上げ定着に向けて経団連が先導役を果たす考えを示した。外国人労働者の受け入れ拡大が、賃金抑制につながるのではないかという懸念も根強い。
そのため、賃上げと労働力確保をどう両立させるのかも、外国人政策と切り離せない論点となっている。
クロ助とナルカの視点
新人記者ナルカ








編集部でまとめ
- 経団連会長が外国人政策に「データとエビデンス重視」を要請。
- 地方中小企業では外国人労働力が不可欠な現実がある。
- 賃上げ、共生、秩序ある受け入れをどう両立させるかが今後の課題。











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