NHK世論調査で、日本国籍取得要件を厳格化する政府方針に約7割が賛成と回答

外国人政策をめぐり、NHKが実施した世論調査では、日本国籍を取得するための要件を厳格化するという政府方針について、回答者の約7割が「賛成」と答えた。日本社会の国籍付与に対する慎重姿勢が改めて浮き彫りになった形だ。

NHK世論調査の概要

• 調査方法：RDD方式（無作為に生成した電話番号に架電）
• 対象：全国の18歳以上
• 期間：2025年12月7日までの3日間
• 質問項目：外国人の国籍取得要件を厳格化する政府方針への賛否
• 結果：賛成 約70％、反対 約20％台、その他無回答

7割が「厳格化に賛成」と回答した背景

近年、永住許可や在留資格に関する政策変更が続く中、国籍付与に関する議論は国民の関心が高まっている。賛成理由として想定される点は次の通り。

• 国籍付与は「国家共同体への完全参加」であり、慎重な判断が求められるという意識
• 治安・税制・社会保障に関する国民負担への懸念
• 不法就労や虚偽申請といった入管関連の事件報道の影響
• 移民政策をめぐる欧州の混乱への警戒感

一方で、厳格化に反対する立場からは「社会の国際化を阻害する」「日本の労働力確保に逆行する」という指摘もある。

賛成・反対・中立の整理

賛成の視点

• 国籍は最も重い法的資格であり、慎重であるべき
• 日本社会の安定・治安維持につながる
• 不正取得や裏口的取得への予防線になる

反対の視点

• 国際競争力の低下、労働人口不足を悪化させる懸念
• 日本定住を望む外国人の意欲を削ぎ、社会統合を妨げる可能性
• 「厳格化」の内容次第では過剰規制となり得る

中立的視点

• 厳格化の具体的内容が不透明な段階では評価が困難
• 国籍と永住の違い、政策目的を明確化する必要性
• 移民政策全体を俯瞰したバランスのある議論が必要

クロ助とナルカの視点

編集部まとめ

1. NHK世論調査で、外国人の国籍取得要件厳格化に7割が賛成と回答し、国籍付与への慎重姿勢が国民の多数意見として示された。
2. 背景には治安・経済・国際情勢など複合的な不安があり、誤情報ではなく制度にもとづく議論が必要とされる。
3. 国益的には、社会の安定と国際競争力の両立を意識した“中庸で透明性のある国籍制度”が求められる。

出典

• NHK「世論調査」（2025年12月）
• 政府方針に関する報道・関連資料