公開日:2025-10-02 / 最終更新日:2025-10-02
和歌山県新宮市の国道168号で、大型トラックと中国国籍の男女8人が乗った乗用車が正面衝突し、女性1人が死亡、複数人が負傷した。警察は事故原因を調べるとともに、乗用車が「白タク」(無許可営業車)として使われていた可能性も視野に捜査を進めている。外国人観光客と地域の交通安全をめぐる課題が浮き彫りとなった。




背景
事故は2025年9月30日午後4時半過ぎ、和歌山県新宮市熊野川町の国道168号線で発生。観光目的で訪日していた中国籍の男女8人が乗った乗用車が、大型トラックと正面衝突した。TBS NEWS DIG(2025年9月30日)によれば、乗用車に同乗していた女性1人が死亡、他の乗員のうち6人が軽傷を負った。
警察によると、乗用車は観光目的で利用されていたとみられるが、運転者が有償で送迎をしていた可能性があり、いわゆる「白タク」行為の疑いも排除できないとして捜査を進めている。ライブドアニュース(2025年9月30日)
現状データ
・日本では道路運送法に基づき、有償で乗客を運ぶには「一般乗用旅客自動車運送事業」の許可が必要。無許可営業(白タク)は違法。
・国土交通省によると、2023年度の白タク摘発件数は全国で約400件。主に観光地で、外国人観光客を狙った無許可送迎が多い。国交省「白タク対策」2023
・和歌山県警の統計では、2024年の交通事故死者数は27人。うち観光客が絡む重大事故は年に数件発生している。
地域・生活への影響
今回の事故は地域住民と外国人観光客双方に衝撃を与えている。
・地元住民:「観光バスや正規タクシーではなく白タクが走っていたとは知らなかった」と驚きの声。
・観光業関係者:「外国人観光客の増加に伴い、不正な送迎が増えている。事故が観光イメージを損なう恐れがある」と懸念。
・SNS上では「安全対策のためにも白タク規制を徹底すべき」との意見が多数。
編集部クロ助とナルカの視点から









編集部まとめ/今後の見通し
今回の新宮市での事故は、外国人観光客と白タク規制、交通安全の三つの問題が交錯する形で起きた。国は白タク行為を厳しく取り締まっているが、地方の交通事情や観光需要に対応できていない実情も浮かび上がる。今後の捜査で白タク行為が確認されれば、国交省や和歌山県警による取締強化、自治体の監視体制整備が進むだろう。観光立国を掲げる日本にとって、外国人の移動手段をどう安全に確保するかが改めて問われている。
FAQ
Q1:白タクとは何ですか?
A1:道路運送法に基づく許可を受けずに有償で乗客を運ぶ行為。安全基準や保険に未加入のケースが多く、事故時の被害救済に問題が生じる。
Q2:地方で白タクが増える背景は?
A2:公共交通の不足と訪日観光客の増加。特に地方では正規のタクシーや路線バスが少なく、需要に供給が追いつかない状況がある。
参考リンク
TBS NEWS DIG(2025年9月30日) | ライブドアニュース(2025年9月30日) | 国交省「白タク対策」2023


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