静岡県清水港でブラジル国籍の男らがコカイン密輸容疑で逮捕

静岡県清水港で外国籍貨物船の船底からコカイン約20キロ（末端価格約5億円相当）が押収された事件で、ブラジル国籍の男4人が麻薬及び向精神薬取締法違反（営利目的輸入未遂）の疑いで逮捕された。押収の端緒となったのは、1年半前に港沖で見つかった水死体の調査だった。

事件概要

• 発表日：2025年11月6日（合同捜査本部）
• 発生地：静岡県静岡市清水港
• 容疑：麻薬及び向精神薬取締法違反（営利目的輸入未遂）
• 容疑者：ブラジル国籍の男（47）＝東京都在住・職業不詳＝ほか3人
• 内容：2025年7月、外国籍貨物船の船底に約20キロのコカインを隠し、密輸入を試みた疑い。
• 押収量：コカイン約20キロ（末端価格約5億円）
• 経緯：2024年2月、清水港沖で発見された水死体の遺留品から密輸グループの関与が浮上。合同捜査本部（清水海上保安部・静岡県警・税関）が特定。
• 船種・特徴：貨物船の海水取入口「シーチェスト」（水深約12m）内に、ボストンバッグ20個分を密封状態で収納。
• 供述：容疑者らは一部否認。船員の関与は確認されていない。

経緯・時系列

2024年2月	清水港沖でウエットスーツ姿の水死体発見。装備から密輸関与が疑われる。
2025年7月	清水港に入港した外国籍貨物船の船底からコカイン約20キロを押収。
2025年11月6日	ブラジル国籍の男ら4人を逮捕。合同捜査本部が発表。

法令・刑罰

• 麻薬及び向精神薬取締法第66条：営利目的での輸入未遂は「無期または1年以上の懲役」および「情状により1,000万円以下の罰金」を併科。
• 密輸量が10キロを超える場合、刑罰は実刑となる例が多く、組織的犯罪処罰法の適用もあり得る。

背景：「パラサイト型密輸」と国際連携

今回摘発された「パラサイト型」は、貨物船の船底や排水管内部に薬物を隠す手法で、 船員が関与せずとも外部から装着可能な点が特徴。 日本では極めてまれで、清水港での摘発は全国2例目とされる。

清水海上保安部によると、同港は東アジア航路の要衝で、南米や中東を経由する貨物の取扱量も多い。 警察関係者は「国際的な薬物密輸ネットワークが日本を経由地に選び始めている可能性がある」と指摘している。

クロ助とナルカの視点

編集部でまとめ

1. 事実確認：清水港に入港した貨物船の船底からコカイン約20キロを押収。ブラジル国籍の男ら4人を逮捕。
2. 捜査焦点：水死体発見からの捜査経緯、薬物搬入経路、背後にある国際密輸組織。
3. 国益的示唆：港湾を利用した薬物密輸は治安・経済安全保障双方のリスク。
   港湾監視技術と国際情報共有の強化が急務。

出典

• 読売新聞（2025年11月6日報道）

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