川崎市は2026年10月13日、川崎区役所、NEC神奈川支店、一般財団法人ダイバーシティ研究所の三者が、外国人住民の実態やニーズを把握する実証実験を始めたと発表した。年内を目途に、外国籍区民が属する全世帯、約1万6000世帯を対象としたWebアンケートを開始する予定だ。
新人記者ナルカ


実証実験と調査計画の概要
| 連携する三者 | 川崎区役所、NEC神奈川支店、ダイバーシティ研究所 |
|---|---|
| 協定締結・実証実験開始 | 9月30日 |
| 市の発表日 | 10月13日 |
| アンケートの開始予定 | 年内を目途。詳細は後日発表 |
| 対象 | 外国籍区民が属する全世帯、約1万6000世帯 |
| 調査方法 | 多言語で回答できるWebアンケート |
日本語能力や生活状況を把握し、施策に活用
市の資料によると、世帯の状況、日本語能力、就労や収入などの情報を集め、匿名化した回答を分析する。外国人住民の生活課題の傾向を把握し、区の多文化共生施策や窓口業務の改善に活用することを想定している。
この実証実験は、NECとダイバーシティ研究所の提案を受けた取り組み。国や他の自治体が外国人住民向けの施策を検討する際に役立つ知見を得ることも目的としている。
個人情報は区役所のみが扱う
市は、アンケートの送付先や回答者の個人情報について、区役所のみが取り扱い、提案者には提供しないと説明している。提案者側に渡すのは、匿名化された回答データや分析結果である。
NECはWebアンケートの環境や分析ツールを提供し、実証実験に係る経費を負担する。ダイバーシティ研究所は専門的な立場から分析などを支援し、両者は実証実験の報告書作成にも関わる。
調査結果はこれから 対象世帯への案内を待つ段階
今回公表されたのは、実証実験の開始と今後の調査計画である。市は必要な事項を協議した上でアンケートを開始するとしており、具体的な実施日程や詳細は改めて知らせる予定だ。
回答数、回答率、生活課題の傾向などの結果は、今回の発表では示されていない。調査の効果についても、今後得られるデータと施策への反映を見て評価することになる。
編集部まとめ
地域の生活課題を把握するには、声の大きさだけに左右されず、どのような困りごとがどの程度あるのかを確かめることが必要だ。今回の調査が、日本人住民を含む地域全体の円滑な行政サービスや生活環境の改善につながるかを注視したい。
編集部としては、個人情報の適切な管理に加え、回答の偏りや調査の限界を説明し、分析結果を住民に分かりやすく示すことを求めたい。支援策を検討する際には、その目的と成果、行政側の負担も明らかにすることが大切だ。
出典
- 川崎市「外国人住民向けニーズ・アセスメントに関する実証実験を開始しました」2026年10月13日
- 川崎市・報道発表資料(調査対象・役割分担・今後の予定)2026年10月13日
- NEC「外国人住民向けニーズ・アセスメントに関する実証実験を実施」2026年10月13日
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